植えるだけで毎年簡単に収穫できるアスパラガスですが、太くておいしいアスパラガスを収穫する為にはちょっとしたコツが必要です。
そこで今回は、たくさん収穫できるアスパラガスの育て方のポイントを、初めて育てる方にも分かるように丁寧に解説していきます!
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豆知識
アスパラガスはクサキカズラ科の多年草で、一度植えてしまえば、手入れもそれほど必要なく、7~8年ほど毎年収穫し続けることができます。
私たちが食している部分は春先に土から顔を出す芽の部分で、ちょうど竹の新芽であるタケノコを食べるのにも似ています。

ベルギーやフランスでは、ホワイトアスパラガスは春の到来を告げる野菜として有名で、
これを「家庭菜園で育てられる!」となると、毎年春の収穫時期が楽しみになりますね。
採れたてのアスパラガスはとても甘みが強く、
我が家の小さな庭では、
お父さんが
「収穫したアスパラガス」を、生のまま食べているのを良く見かけます。
筋っぽさもなく、お店で買うのとはまったく違うフレッシュな味わいを楽しむことができますよ!
アスパラガスの選び方
ホームセンターに行くと、袋に入った状態のアスパラガスの根が販売されています。
根の状態を見て、乾燥している物はダメージを受けていて芽が出てこない事もありますので、
なるべく湿っている状態の物を選ぶのがおすすめです。

3月~4月の時期になると、ホームセンターなどで、アスパラガスの苗も販売されてきます。
簡単に始めたい!と言う方は
苗を購入して始めるのも良いと思います。
ですが、苗から始めた場合は、まだ根が小さく細いアスパラガスしか生えてきませんので、最初の2年~3年は株の成長に専念する事になります。
もっと早くアスパラガスを収穫したい!と言う方は、根が育った状態の「根株」を購入して育てるのがおすすめです。
大きくて太い根株の方が早く収穫する事ができますが、その分価格も少し高くなっています
皆さんの状況にあわせて、選らんでもらえるのが良いと思います!
定植時期
ここからは!
「根株(ねかぶ)を購入して植え付ける」と言う前提でお話をさせて頂きます。
アスパラガスは暖かい地域と寒い地域では、定植時期が少し変わってきます。
暖かい地域の方は、2回植え付けるチャンスがあり
- 1回目は、春の3月~4月の初旬にかけて
- 2回目は、10月~11月にかけて 植えつける事ができます。
- 収穫は、翌年の4月から6月頃 になります。
寒い地域の方は、暖かい地域の方よりも1か月程遅くなり
- 4月~5月に植え付け
- 収穫は、翌年の6月頃 となります。

植え付けの準備
アスパラガスは乾燥が苦手な植物です。購入してくる根株は乾燥していて、水分が足りていない状態です。
植え付ける前に、バケツなどに根が浸かるぐらいの水を用意し、その中に「じゃぼん」と丸ごと根を漬け込み、
半日ほど水分を吸収させてあげる事で根付きやすくなってくれます。
大事なポイントですので、必ず忘れないようにしてくださいね!
土作りの準備
アスパラガスは1度植えてしまえば、「適切な管理を行えば、10年ほど同じ場所で収穫できる」と言われています。
ですので、場所の選びかた方も重要になってきます。
邪魔になってしまい場所を移動したい。と言う事にならないように、毎年収穫しても支障のない所を選んであげるのがポイントです。
プランターで栽培する方は、できるだけ大きいサイズのプランターを選ぶのがおすすめです。
アスパラガスの根は、毎年成長していきます。大きくなればなるほど、大きなアスパラガスを収穫する事ができます。
あまり大きい物はおけないよ!と言う方も、できるだけ大きいサイズの物を選んであげるのがおすすめです。
土作りのやり方
アスパラガスは
酸性土壌が苦手です
石灰などで pHが6.0〜6.5になるように酸度調整をしておく事が大切です。
また、肥料を大変好む野菜ですので、元肥をしっかり入れてあげることも重要で、
畑の場合、30センチほど穴を掘り、多めの肥料を施しましたら、その上に10㎝ほどの土を被せてアスパラガスの根株を植え付けていきます。
複数の株を植え付ける場合は、株間を40㎝以上取るのがおすすめです。
プランターの場合は、容器の半分ほど土を入れて、肥料と良く混ぜ合わせておきます。
その上に根株を置き、根株が隠れるようにその上から土を被せていきます。

植え方のコツ
アスパラガスは、根の部分から新しい芽が生えてきます。
その新芽を収穫して食べる野菜となりますが、植え付けた広い範囲で新芽が出るように、できるだけ広い範囲に
「タコが腕を横に大きく広げたように」横に広げて植え付けてあげるのが大事なポイントです。

アスパラガスはそこまで深く植え付ける必要はありません。1㎝ほど土が被っていれば大丈夫です。
植え付け後
植え付けが終わりましたら、たっぷりと水やりをして下さい。そうする事で、根付きを良くすることができます。
アスパラガスは!
乾燥が苦手な植物です
植え付け後の水やりは、「土の表面が乾いたらたっぷりと水やり」をしてあげると上手に育ってくれます。
植え付け後に、もみ殻や敷きワラ・枯草などを敷詰めてあげる事で土の乾燥を防ぎ、より確実に発芽してくれるようになります。
太いアスパラを収穫するコツ
アスパラガスは、植えた根っこの太さで生えてくる芽の大きさが変わります。当然、太い根からは太いアスパラが生えてきます。
購入して植え付ける根は、まだ細いものが多いですので、最初は、細いアスパラガスしか生えてこない事が多いです。
「売っているような立派なアスパラガスが収穫できない!」と、少しがっかりするかもしれませんが、
しっかり育ててあげれば、2年目以降は、太いアスパラガスも収穫できるようになってきます。
すべての芽を収穫するのではなく、根の成長と来年の収穫の栄養を蓄えるために、何本かは収穫せずに残して成長させていきます。
少し余談ですが、
成長したアスパラガスの芽は、カスミがかった幻想的な葉っぱをしています。
これが観葉植物のようにきれいに見えて、毎年眺めながら癒されます♪

この、残した芽が立派に育てば育つほどしっかり栄養を蓄え!
「太くて甘みのあるアスパラガス」が収穫できるようになります。
収穫のタイミング
大きな根株を植え付けた方は、その年の4月頃になると新しい芽が生えてきて収穫できるようになります。
収穫の目安は太い物!もそうですが、長さを基準に収穫するのが良いと思います。だいたい20㎝~30㎝ほど、
身近な物で言うと、割りばしの長さが20㎝程ですので、それよりも少し大きく成長した頃が収穫に適したタイミングです。

アスパラガスの芽は、
成長が凄く速いです!
しばらく見ないうちに、一気に大きくなってしまいます。
30㎝を超えてしまうと筋張ってしまい、食べてもあまりおいしくなくなってしまいますので、
収穫時期は小まめにチェックし、欲張りすぎずに適度な大きさで収穫してあげるのがポイントです。
収穫は、ハサミを使って根元から切って収穫してくださいね。
「一株につき10本くらい収穫せずに残すのが良い」と言われています。
収穫時期の目安
アスパラガスは、植え付けた年は「収穫をせずに株を充実させるのが良い」と言われています。
そうは言っても、ポコずさん!
「せっかく植えたんだから、少しぐらいは収穫したいよ」や、「いつになったら収穫して良いのか分からない!」
と感じる方もいらっしゃると思います。
確かに、株を大きくすることに専念してしまったら、いつまでたっても収穫する事ができません
私が、初めて育てたアスパラは
ついつい嬉しくなってしまい「出てくる芽を全て収穫」して、翌年に芽が出てこずにそのまま終わってしまった。。という苦い経験があります。
次に育てたアスパラは、2年目までは一切収穫せず、3年目から少しずつ収穫を始めて株を大きく育てた。という事もありましたが、
振り返ってみると「もう少し収穫しても良かったかな?」と後悔も残ります。
そんな「ポコず」が考えた!
皆さんにお伝えしたい「収穫していい目安」と言うものがあります!
- エンピツサイズよりも太く生えてきた芽は収穫!
- それ以下のものは、心を鬼にして来年のために成長させる。
と言うのが!バランスが良く、長~く収穫できる秘訣だと思います。

収穫後の管理
一般的には、「植え付けた1年目と、その次の年は株の成長に専念し、3年目以降から収穫していくのが良い」と言われています。
ですが!育てている環境や、植え付けた根株の大きさで変わってきますので、あくまで目安の1つです。
また、芽が出始めて3週間ほど収穫を楽しんだら、あとは残して生長させるのが良い。とも言われています。

だけど!
このタイミングが難しいよ
そもそも初めて育てる方に、この見極めをするのは非常に難しいです。
1つの考え方として、慣れてくるまでは「大きな物、エンピツサイズより太いものは収穫してOK」
それよりも細いものは「収穫せずに育てる」と言うのは、理にかなったやり方だと思います。
慣れてくると、茎が細くなってきたり、曲がった芽が生え始めてきたら「収穫の終了の合図だな」と分かってきますが、
3年目までは、この基準で収穫を楽しんでいくのも良いと思います。

追肥
追肥のタイミングは、
1年目は、多くの養分を必要としていますので、
- 植えつけ後から10月頃まで、月に1回のペースで追肥
- 12月の、休眠期に入る前に1回の追肥
をしてあげると、来年も元気な芽を出してくれるようになります。
2年目以降は、
- 芽が出始める、3月〜4月に1回
- 葉っぱが大きく成長する、5月〜6月に1回
- 休眠期に入る前の12月頃に1回
年に3回を目安に、追肥をしてあげるのが良いと思います。
年に1回を目安に、苦土石灰を施し土壌のpH調整をしてあげるのも忘れないでくださいね。
支柱立て
アスパラガスは、細い茎で上にどんどん伸びていきます。何も対処をしないと、体を支える事ができずにすぐに倒れてしまいます。
茎の高さが50cm〜60cmほどに成長してきた頃に、支柱を立ててあげる事が重要です。
株が成長してくると、アスパラガスは、思った以上に高く成長しますので、できる方は2mほどの長さの支柱を用意するのがおすすめです。
アスパラガスの茎を囲むように支柱を立て、支柱に2段〜3段のヒモを張ります。
茎の成長の合わせて、ヒモの本数も増やしいきながら茎を支えていくと上手に行えます。

まとめ
ここまで見てくれた方に特別!
ちょっとした豆知識だよ
アスパラガスは、「グリーンアスパラガス」と「ホワイトアスパラガス」と色が異なる2種類の物があります。
実はこれは、どちらも同じ品種です。
ミニトマトのように黄色や赤の、品種の違いによって色が違う物もありますが、アスパラガスは育て方の違いによって色が変化します。
「カン」のいい方は、お気付きかも!
グリーンアスパラガスは、日当たりのよい場所で光にたくさん当たることで美しい緑色になります。
一方、ホワイトアスパラガスは、光に当てないように遮光シートをかけ日光を遮断する「軟白栽培」という方法で栽培しています。

日光を遮断することで緑色にならず、白いまま生長していく様子は「もやしの栽培」と少し近い所もありますよね!
家庭菜園でも栽培方法を工夫することで、ホワイトアスパラガスを栽培する事ができますので、
興味のある方はぜひチャレンジしてみてくださいね

今回は、アスパラガスの
「植え付け~収穫まで」を解説してきました。
この動画を参考に、美味しいアスパラガスがたくさん収穫できるように、
これからも一緒に家庭菜園を楽しんでいきましょうね♪

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