ナスは、初心者の方でも育てやすい人気の野菜です。
我が家でも毎年育ててるよ!
ツヤツヤのナスがたくさんできたときは、本当に嬉しくなりますよね!
ですが、きちんと育てているはずなのにうまくいかないことも…。
- きちんと水や肥料もあげているのに元気がない
- 葉っぱが黄色くなる
- 花が落ちて実がつかない
このような状態になったとしたら、それは“隣に植えた野菜”が原因かもしれません。
ナスは周りの野菜との相性に敏感な野菜なのです。
そこで今回は、「ナスと一緒に植えると元気がなくなる野菜」と「逆に、ナスが元気になる“ベストパートナーの野菜”」この2つに関して、初心者の方にもわかるように解説していきます!
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家庭菜園のナスの育て方|注意すべきポイント
ナスを植えるときには、一緒に植える野菜に注意しなければいけません。
ナスが他の野菜と相性が悪くなるのには、理由があるよ!
肥料の量が合わない野菜と植えるのはダメ

ナスは肥料をモリモリ吸う多肥性(たひせい)の野菜です。ですが、中には「肥料が控えめの方がちょうどいい」と言う野菜もあり、一緒に植えてしまうとバランスが崩れてしまう場合があるのです。
一緒に植える野菜によっては害虫が増えることがある

ナスはアブラムシやセンチュウなどの害虫にめちゃくちゃ好かれる野菜です。
ちょっと迷惑な話でもありますが、 一緒に植える野菜によっては、虫の量がさらに増える。と言うことも起こってしまいます。
同じ科の野菜を育て続けると連作障害が起きやすくなる
ナスはナス科の野菜です。
トマトやピーマン、ジャガイモといった同じナス科の野菜を続けて育てると、病気や土の疲れが出やすくなるという「連作障害」が起こり、上手に育ってくれない事があります。
ナスの根は繊細でストレスに弱い構造をしているため、被害が拡大してしまう恐れがあります。
家庭菜園のナスの育て方|ナスと相性が悪い野菜
ナスと相性が悪い野菜①カボチャ

ウリ科のカボチャは、育つとツルをどんどん広げていきます。
このツルが隣のナスに、まるでゾンビかのように覆いかぶさっていくと、ナスにとって必要な日光が当たらなくなり、日光不足に陥ります。
ナスはとにかく日当たりが命の野菜です。
日光不足に陥ると、葉っぱの色が薄くなったり、花が落ちやすくなり、収穫量がガクンと落ちてしまうのです。
さらに、カボチャは、根が張る範囲も広いため、土の中でもナスと「水分や栄養分」を奪い合ってしまう事があります。
まるで、我が家の子供たちの、普段のけんかを見ているかのよう…
さらに注意したいのが「センチュウ(線虫)」の問題です。
ウリ科の野菜はこのセンチュウという害虫を増やしやすいと言われており、ナスの根に寄生されてしまうと、コブができたり、根が弱って栄養を吸えなくなってしまう場合も…。

カボチャをナスと一緒に育ててしまうと「日が当たらない」「根が傷む」「栄養が吸えない」という三重苦になる危険性があるのです。
カボチャとは「とにかく相性が悪い」と覚えておいてくださいね。
ナスと相性が悪い野菜②トマト
トマトはナスと同じ「ナス科」の野菜です。
「ナスもトマトも同じ夏野菜だし、相性が良さそう!」と思ってしまいがちですが、この組み合わせ、実は危険な組み合わせです。
どちらもナス科の野菜で、同じ病気や虫を引き寄せてしまう特徴があります。

- 青枯(あおが)れ病
- 萎(い)ちょう病
- 半身萎ちょう病
少し名前は聞き慣れないかもしれませんが、ナスやトマトにとっては大敵です。これらの病気は、いったん土に発生すると対処が難しく、次の年の栽培にも悪影響が残ることがあります。
また、ナス科の野菜は、土の中で同じ栄養素を必要とするため、 一緒に植えるとお互いに栄養を奪い合って、どちらも元気がなくなって実がつきにくくなってしまうことがあります。
ナスとトマトは似ているからこそ、別々に育てた方が上手くいくんだね!
ナスと相性が悪い野菜③ピーマン
ナスやトマトと同じ「ナス科」の野菜であるピーマン。
こちらも、ナスと一緒に育てると連作障害のリスクが非常に高くなります。
また、お互いが持っている病気にかかりやすくなったり、栄養の取り合いで実がつきにくくなったりすることも…。
特に、ナスを毎年育てている場所でピーマンを育てると、 ピーマン側にもナス側にも不調が出やすくなると言われています。
ナスと相性が悪い野菜④ジャガイモ
ジャガイモもナス科に分類される野菜のひとつで、ナスと同じように連作障害を引き起こしやすい野菜です。
通常、ジャガイモとナスを同じプランターで育てる事はないと思いますが、「ジャガイモを育て終わった土に、そのままナスを植える」というパターンはよくある失敗例です。
その土にはすでに、ジャガイモのナス科特有の病気の菌や害虫が残っている可能性があります。同じ場所で育てたい場合は、必ず土を入れ替えるか土壌改良剤などで整えてから使用するのがおすすめです。
ナスと相性が悪い野菜⑤カブ
カブは根を深く張るタイプの野菜です。
同じくナスもしっかりと根を伸ばして育つため、土の中で根同士がぶつかり合う「根のケンカ 」が起きやすくなります。
この根の競合が起こると、ナスが水分や栄養を吸いづらくなってしまい、生育が悪くなったり、病気にかかりやすくなってしまうのです。
さらに、ストレスを受けたナスは、葉っぱが巻いたり、実が落ちやすくなったりと、見た目や収穫にも影響が出ることがあります。
ナスと相性が悪い野菜⑥トウモロコシ

トウモロコシはぐんぐん背が高くなる野菜で、ナスの隣に植えると、日光をさえぎってしまい日陰になりがちです。
ナスは光が足りないとすぐに調子を崩してしまいます。
さらに、トウモロコシの葉が茂ることで風通しが悪くなり、湿気がこもるという問題も発生します。
梅雨時期には病気が広がりやすくなるので、ナスとは距離をとった方が安心ですよ。
家庭菜園のナスの育て方|ナスと相性が良い野菜
ナスと相性が良い野菜①ニラ
ナスとニラ、このコンビは家庭菜園のなかでも“最強のタッグ”。
ニラの根には「拮抗菌(きっこうきん)」という微生物がいて、ナスがかかりやすい「青枯(あおが)れ病」や「萎(い)ちょう病」などの土の病気を抑えてくれる働きがあります。
拮抗菌は、土の中で“悪い菌と戦ってくれる良い菌”のことで、ニラの根に住み着いて、ナスを守ってくれる小さなヒーローです!
さらに、ニラ独特の強い香りには、アブラムシやコナジラミなどの害虫を寄せつけにくくする効果も。ナスの根元にニラを1~2本植えておくと、根が絡み合いながら育ち、病気・害虫のダブルで対策ができるというとても優れた組み合わせです。
ナスと相性が良い野菜②ネギ
ネギもまた、ナスの“土の健康を守ってくれるパートナー”です。
ネギの根には、「有機硫黄化合物(ゆうきいおうかごうぶつ)」という物質が含まれていて、これが病原菌の活動を抑える効果を持っています。
また、ネギの根のには「すごい力」があり、ネギの根が土の中にいることで、土壌中の悪玉菌の動きを弱めてくれます。
ネギは“自然の土壌浄化装置”のような存在!
特にナスやトマトがかかりやすい「立ち枯れ病」「青枯れ病」などに効果があり、ネギと一緒に植えるだけで、病気のリスクを大きく減らすことができます。

ネギは根の張り方がコンパクトなので、ナスと土の中でケンカしにくいという点でも安心です。
ナスと相性が良い野菜③パセリ
パセリは「ナスの虫よけ係」兼「ナスの湿度管理係」として、とても優秀な野菜です。
パセリには独特の香りがあり、キアゲハの幼虫などの虫を遠ざける効果があり、ナスのそばに植えることで、ナスを食べにくる虫を寄せつけにくくしてくれます。
また、パセリはナスと同じく水を好む野菜ですので、プランターでの同居もしやすいのが特徴です。
さらに、パセリの葉っぱが茂ることで、ナスの根元の土が調度良いバランスで乾きにくくなり、保湿の役割も果たしてくれます。
両方とも水をしっかり吸って育つので、同じタイミングで水やりできて管理がラクにできますよ。
ナスはとてもデリケートな野菜ですが、“相性の良い仲間”と一緒に育てることで、ぐっと元気に、長く収穫が楽しめるようになりますよ。
まとめ|環境を整えてナスを元気に育てよう
今回は「ナスと相性の悪い野菜」について、解説してきました。
ナスは「育てやすい野菜」と言われますが、それは“育てる環境が合っていれば”の話。
「元気がないな…」「なんか育ちが悪いな…」と感じたときは、もしかしたらその原因は、ナスそのものではなく、“お隣さん”にあるかもしれません。
逆に、ナスと相性の良い野菜を選んで、植える事ができれば、病気も減って、害虫もつきにくく、収穫量もぐんとアップしますよ!
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