オクラのあとの畑、何を植えようかな?
育てる作物を決めるのってワクワクするよね。でもちょっと待って、オクラの後に植えると相性の悪い野菜があるの!
家庭菜園では、毎年違う野菜を植えることも多いですよね。
でも、何も考えずに次の野菜を植えてしまうと、想像以上に育たなかったり、収穫量が減ったりすることがあります。
その原因のひとつが、ネコブ線虫。オクラの根が大好物の線虫で、オクラの根が残っているとこの線虫が次の作物に悪さをするのです。
今回は、オクラを片付けたあとの畑で気をつけたいことと、避けるべき野菜、そしておすすめの後作をまとめました。
ネコブ線虫ってなに?オクラの根をよく観察してみよう!

オクラは直根性で、地中深くまでまっすぐ根を伸ばす植物です。
茎を引っ張っても途中で切れやすく、根の先端まで抜き取るのは意外と大変です。
片付けのときはスコップや移植ゴテを使い、株のまわりを深く掘ってから持ち上げるようにしましょう。
根を抜いたら、よく観察してみましょう。
もし小さなコブのようなものがたくさん付いていたら、それはネコブ線虫の仕業です。
線虫は根に寄生して養分を吸い取るため、オクラの根が残っていると、次に植える野菜の生育を大きく妨げてしまいます。
コブを見つけたら、その根は必ずゴミとして処分し、畑には残さないことが大切です。
オクラ跡地に植えてはいけない野菜5選

ネコブ線虫は特定の野菜を特に好みます。
オクラ跡地にそのまま植えると、被害が大きく出やすい野菜を5つをご紹介します。
1. ダイコン

冬野菜の定番の大根。白くまっすぐ育つのが理想ですが、ネコブ線虫に侵されると根がゴツゴツ曲がったり、ひび割れたりしてしまいます。
ネコブ線虫によって水分や養分が十分に吸えず、細く硬くなってしまうことも。
せっかくの冬野菜が台無しになってしまうので、オクラの後に植えるのは避けましょう。
2. カブ

カブも冬に美味しいお野菜ですね。
丸くて美しい形が魅力ですが、線虫が入ると表面がデコボコしたり、亀裂が入ったりします。収穫したときは一見きれいでも、内部がスジっぽく固くなることもあります。
3. ニンジン

二股や三股に分かれたニンジンを見たことありませんか?。
土が固く、二股になることもありますが、ネコブ線虫が原因で分かれてしまうこともよくあります。
ネコブ線虫のいる土壌でニンジンを育てると、発芽初期から根を傷つけ、生育不良を引き起こしてしまいます。
4. サツマイモ

栄養満点のサツマイモはネコブ線虫も大好物です。
表面がコブだらけになり、石ころのような見た目になることも。
さらに見た目だけでなく味にも影響します。
ネコブ線虫の影響で繊維質が増えてパサパサとした触感となり、甘みも低下します。
5. ジャガイモ
サツマイモほど被害は大きくないものの、表面に凹凸が出たり収穫量が減ったりします。
芋類は総じて線虫に弱いと考えておくのが無難です。
ジャガイモはオクラと栽培時期が近いので被害が広がりやすく、要注意ですよ。
ネコブ線虫を減らす対策

ネコブ線虫への対策方法はないの?
ネコブ線虫対策なら「米ぬかをすきこむ」のが手軽で効果的だよ
1㎡あたり約50g(プランターならひと握り程度)を土に混ぜ込みます。米ぬかを入れると微生物が活発になり、その分解過程で線虫が減っていきます。ただし入れすぎは逆効果。分解の過程でガスが発生して植物の根を傷めることもあるので、量を守ることが大切です。
このほか、夏場なら太陽熱消毒もおすすめ。畝を湿らせて透明ビニールで覆い、1か月ほど強い日差しに当てます。土温が高くなり、線虫や病原菌を減らす効果があります。
オクラ跡地におすすめの後作野菜

オクラの跡地にネコブ線虫がいる場合、根菜類だけでなく、トマトやナス・ピーマンといったナス科の野菜や、きゅうりやメロン・スイカなどのウリ科、イチゴなどの幅広い作物に被害を及ぼします。
色々な作物に影響があるのは分かったけど、じゃあ何を植えればいいの?
それじゃあ、安心して選べる野菜を3つ紹介するね
オクラの後作に迷ったときに安心して選べる野菜を紹介します。
玉ねぎ
ネコブ線虫に強く、オクラ栽培で残った養分を有効活用できます。
植え付けは10月末〜11月頃が目安。
早く植えすぎると茎が伸びすぎて「とう立ち」しやすいので、時期を守りましょう。
らっきょう

らっきょうはオクラと同じユリ科で線虫に強い野菜です。
残肥を活かせるうえ、栽培も比較的簡単なのが嬉しいですね。
植え付けは9月中旬〜10月中旬が適期です。
そら豆

マメ科植物は根粒菌が土を豊かにしてくれます。
根粒菌がネコブ線虫の被害を押さえてくれるのでオクラ跡地にぴったりの作物です。
秋に植えて春〜初夏に収穫できます。
スナップエンドウも候補ですが、肥料が多すぎると「つるボケ」するので注意してください。
まとめ|オクラ跡地は計画的に使おう

オクラを育てたあとの畑は、一見ふかふかで肥沃な畑に見えます。
しかしネコブ線虫が残っていると、次に植える野菜が大きく育たないことがあります。
- オクラ跡地には大根・カブ・人参・サツマイモ・ジャガイモは不向き。
- ネコブ線虫を見つけたら根を残さず処分。
- 米ぬかを混ぜて微生物を増やす、太陽熱消毒をするなど、土壌改良で線虫対策を。
- 後作には玉ねぎ・らっきょう・そら豆が安心。
オクラ栽培の後、楽しく家庭菜園を続けられるかは、次作選びがカギになります。
畑を守りながら長く家庭菜園を楽しむために、ぜひ今回紹介したポイントを参考にしてください。
家庭菜園は、作物ごとの“つながり”を知ることでぐっと上達します。オクラ跡地を正しく活かして、次の季節も豊かな収穫を楽しみましょう。
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