夏【6月~8月】

秋冬野菜の防虫ネットはいつから?虫を入れない張り方と外す時期

秋冬野菜の防虫ネットのすき間から虫が入る不安を示したアイキャッチ

白菜や大根、キャベツ、ブロッコリーなどの秋冬野菜を始める時、「防虫ネットはいつ張ればいいの?」「植え付けてからでも間に合う?」と迷いますよね。

秋冬野菜は、まだ株が小さい時に葉を食べられると、その後の生育にも影響が出やすくなります。だからこそ、虫が増えてから追い払うよりも、虫がつく前にネットで守ることが大切です。

この記事では、防虫ネットを張るタイミング、すき間を作らない5つの手順、水やりや追肥の方法、外す時期まで、初心者さんにも分かりやすく紹介します。

ポコ2号

防虫ネットは買ったけれど、植え付けてから何日以内に張ればいいの?

ポコ1号

何日以内ではなく、種まき・植え付けが終わった直後が安心です。まず葉の裏や土に虫がいないか確認してから張りましょう。

まず結論
  • 防虫ネットは種まき・植え付けの直後に張る
  • 設置前に葉の裏・株元・土の表面を確認する
  • すそと両端のすき間をなくす
  • 張った後も中を定期的に確認する
  • 外す時期は「成長・害虫・収穫」で判断する

秋冬野菜の防虫ネットはいつから?

防虫ネットは、食害を見つけてから使うものではなく、虫が入り込む前に使う予防の道具です。

白菜、キャベツ、ブロッコリー、小松菜、大根などは、アオムシやコナガ、ヨトウムシなどに葉を食べられやすい野菜です。とくに発芽直後や植え付け直後は葉が少ないため、少しの食害でも株への負担が大きくなります。

「虫を見つけたら張る」ではなく、「作業が終わったら張る」と覚えておくと迷いません。

畑の複数の畝に防虫ネットをトンネル状に張った様子
種まき・植え付け後は、虫が入る前に畝全体を防虫ネットで覆います。写真:写真AC

種まきなら、まき終わった直後

小松菜や大根などを畝へ直接まいた場合は、種まきと水やりを終えたら、その日のうちにネットを張ります。

発芽してからではなく、土の中に種がある状態から覆ってかまいません。発芽後の小さな葉を守るだけでなく、成虫が土や葉へ近づくのを防ぎやすくなります。

ただし、ネットを張る前に、前作の葉や雑草、土の表面に幼虫が残っていないか確認してください。

苗なら、植え付け直後

白菜やキャベツ、ブロッコリーの苗を植えた場合も、植え付けと水やりが終わった直後に張るのが基本です。

苗を買ってきた時点で葉裏に卵や小さな虫がついていることもあります。植え穴へ入れる前後に、葉の表と裏、葉の付け根をやさしく確認しましょう。

ポコ2号

昨日植えたばかりなんだけど、今日から張っても遅い?

ポコ1号

まず葉裏と株元を確認して、虫や卵を取り除けば大丈夫です。気づいた時点で早めに覆いましょう。

すでに食害がある時は、虫や卵を確認してから覆う

葉に穴がある、フンが落ちている、新芽がかじられている時は、すぐ上からネットを掛けるだけでは不十分です。

葉裏、中心の新芽、株元、土の表面を見て、幼虫や卵を先に取り除きます。虫が中にいるまま閉じると、外敵が少ないネット内で食害が続くことがあります。

防虫ネットを張る前に用意するもの

防虫ネットをきれいに張るために、次のものを用意します。

  • 防虫ネット
  • トンネル支柱
  • Uピンやネット押さえ
  • すそへ掛ける土、または重し
  • 必要に応じて洗濯ばさみやネット押さえ支柱

畝の長さだけでネットを選ぶと、両端をまとめる長さが足りなくなることがあります。畝幅・支柱の高さ・両端の余裕を含めて大きさを選ぶと安心です。

家庭菜園のプランターを防虫ネットで覆った様子
畑だけでなく、プランターも支柱とネットで覆えます。写真:写真AC

目合いは防ぎたい虫に合わせる

目合いとは、ネットの網目の大きさです。秋冬の葉物野菜では、0.6~1mm程度が選択肢になります。

  • 1mm程度:アオムシなど比較的大きな害虫の侵入軽減に使われる
  • 0.6~0.8mm程度:より小さな害虫も意識したい時の候補
  • さらに細かいもの:微小害虫向けだが、商品によって通気性や用途が異なる

目が細かいほど、すべての虫を完全に防げるわけではありません。防ぎたい害虫と野菜、設置方法に合っているか、商品の表示も確認してください。

ネット選びで見るところ
  • 防ぎたい害虫に合う目合いか
  • 畝やプランターを十分に覆える大きさか
  • トンネル栽培に使える商品か
  • 水やりや風通しに問題がないか

虫を入れない防虫ネットの張り方|5ステップ

防虫ネットは、上から掛けるだけでは虫の侵入を防ぎきれません。大切なのは、設置前に虫を確認し、ネットの全周を閉じることです。

虫を入れない防虫ネットの張り方5ステップ
虫や卵の確認から、支柱、ネット、両端、すその固定まで順番に行います。

1. 畝と葉に虫・卵がいないか確認する

葉の表だけでなく、葉裏、葉の付け根、株元、土の表面も見ます。食害の穴や小さなフンがあれば、その近くに幼虫が隠れていないか探してください。

苗を植える前なら、ポットから出す前にも確認しておくと作業しやすくなります。

2. 支柱を50~60cm程度の間隔で差す

トンネル支柱を畝へまたぐように差します。家庭菜園では50~60cm程度がひとつの目安ですが、畝幅、風の強さ、支柱やネットの商品説明に合わせて調整してください。

支柱の差し込みが浅いと、風で傾いたり抜けたりします。左右の高さをそろえ、しっかり固定します。

3. ネットを中央に合わせて掛ける

ネットの中心を畝の中心へ合わせ、左右のすそが同じくらい余るように掛けます。

強く引っ張りすぎると固定しにくくなりますが、大きなたるみがあると風を受けやすくなります。作物が育つ空間を残しながら、形を整えましょう。

4. 両端をまとめて固定する

ネットの両端を束ね、結ぶか専用の留め具でまとめます。まとめた部分をUピンなどで地面へ固定し、端から虫が入らない状態にします。

作業のために開ける側を決めておくと、毎回すべてを外さずに済みます。

5. すそを閉じて、全周のすき間を確認する

ネットのすそへ土を掛ける、Uピンや押さえ具で留める、重しを置くなどして、全周を閉じます。

固定後は畝の周りを一周し、手が入るような浮きや、支柱との間にすき間がないか見ます。強風が多い場所では、上からネット押さえ支柱を掛ける方法もあります。

若い苗の畝を覆い支柱と固定具で留めた防虫ネット
支柱だけでなく、すそや両端も複数の押さえ具で固定します。写真:写真AC

ネットを張ったのに虫が入る5つの原因

「防虫ネットを張ったのに、葉が食べられている」と困ることがあります。ネットが破れていなくても、設置前や日々の管理に原因が隠れていることがあります。

防虫ネットを張っても虫が入る5つの原因
すき間、設置前の虫や卵、葉の接触、閉じ忘れ、目合いを順番に確認します。

すそや両端にすき間がある

すそが風で浮いている、畝の端が十分に閉じていない、支柱の根元に穴があると、その場所が虫の入口になります。

雨や強風の後は、土や押さえ具が動いていないか確認してください。

設置前から葉裏に卵や幼虫がいた

ネットの外から入ったのではなく、設置前から苗や土にいた可能性もあります。ネットを張った後も、葉裏と株元を定期的に見ましょう。

ポコ2号

ネットは閉じてあるのに、どうして中に虫がいるんだろう?

ポコ1号

張る前から卵や幼虫がいたり、作業中に入ったりすることがあります。ネットの中も、ときどき確認すれば大丈夫です。

葉がネットに触れている

作物が大きくなり、葉がネットへ触れると、外側から葉へ産卵されることがあります。

葉が天井や側面へ当たり始めたら、支柱を高くする、ネットを張り直す、外す時期を検討するなど、成長に合わせて見直します。

間引き・追肥後に閉じ忘れた

水やり、間引き、追肥、収穫で開けた後は、両端だけでなく、すそまで元の位置へ戻します。

作業道具を片付ける前に、畝を一周して確認する習慣をつけると閉じ忘れを減らせます。

目合いが防ぎたい害虫に合っていない

網目より小さな害虫は通り抜けることがあります。また、幼虫やアブラムシなどが少数侵入すると、ネット内で増える場合もあります。

ネットを張れば放置できるわけではありません。食害、虫、卵、葉の状態を定期的に見ながら使います。

水やり・間引き・追肥はどうする?

水やりは、ネットの上から行える商品が多くあります。ジョウロやシャワーで水を掛けた後、葉だけではなく、土までしっかり湿っているか確認してください。

ネットが水をはじく、土へ十分届かない時は、作業する側だけを少し開けて水やりします。

ポコ2号

水やりのたびに、ネットを全部外さないとダメ?

ポコ1号

全部外さなくて大丈夫です。上から水が通るか確認し、間引きや追肥の時だけ作業する側を開けましょう。

間引きや追肥をする時は、周囲にチョウやガがいないか確認してから開けます。作業後は葉を挟まないようにネットを戻し、すそまで閉じます。

まだ暑さが残る時期は、ネット内の乾燥、蒸れ、葉のしおれも一緒に見てください。

防虫ネットはいつ外す?3つの判断基準

防虫ネットを外す時期は、全国一律の日付では決められません。地域の気温、育てている野菜、害虫の発生状況が違うためです。

日付ではなく「成長・害虫・収穫」の3つの状態で判断します。

防虫ネットを外す時期を判断する3つの目安
作物の成長、害虫の飛来、収穫や管理のしやすさから判断します。

作物がネットの天井へ届くほど成長した

葉がネットへ押しつけられ、窮屈になったら見直すサインです。支柱を高いものへ替えて保護を続けるか、害虫の状況を見て外すかを判断します。

小松菜などは、ネットが生育や収穫の邪魔にならなければ、収穫近くまで保護する方法もあります。

害虫の飛来が落ち着き、被害リスクが下がった

気温が下がると、害虫の活動が落ち着くことがあります。ただし、地域や年によって違うため、「○月になったから外す」と決めず、葉裏や周囲の虫を確認します。

外した後も食害が増えていないか観察し、必要なら再設置できるようにネットを保管しておきましょう。

収穫が近づき、管理の邪魔になる

収穫できる大きさになり、ネットの開閉が作業の負担になる時も外す目安です。

一度にすべて外すのが心配なら、一部を開けて様子を見る方法もあります。外した後も、葉裏、新芽、株元の確認は続けてください。

防虫ネットと不織布・寒冷紗の違い

名前や見た目が似ていても、資材ごとに主な役割が違います。

  • 防虫ネット:虫の侵入を物理的に防ぐことが主な目的
  • 不織布:保温、防寒、乾燥防止など複数の目的で使う
  • 寒冷紗:遮光や防虫など、製品によって用途が違う

「白い布なら同じ」と考えず、目的、目合い、遮光率、掛け方を商品表示で確認します。

不織布の効果や使い方を詳しく知りたい方は、こちらの記事で確認できます。

寒くなったら使わなきゃ損!不織布の7つの効果と便利な使い方【初心者・プランター家庭菜園】 寒くなったら使わなきゃ損!不織布の7つの効果と便利な使い方【初心者・プランター家庭菜園】

これから育てる秋冬野菜をまだ迷っている方は、8月前半・後半の始め方をまとめた記事も参考にしてください。

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まとめ|防虫ネットは「早く張る・すき間を閉じる・中も見る」

秋冬野菜の防虫ネットで大切なことを振り返ります。

  • 種まき・植え付け直後に設置する
  • 張る前に虫や卵がいないか確認する
  • 両端とすそを閉じ、全周のすき間をなくす
  • 水やりや追肥の後は、閉じ忘れがないか確認する
  • 外す時期は、成長・害虫・収穫の状態で判断する

防虫ネットは、掛けたら終わりではありません。早く張る・すき間を閉じる・中も見るの3つを続けると、小さな秋冬野菜を守りやすくなります。

ポコずポイント

防虫ネットは、虫が来てからではなく植え付け直後がいちばん安心です。すき間を閉じて、ときどき中を見ながら秋冬野菜を守っていきましょう♪

おかげさまで重版が決定しました!

家庭菜園で迷った時の1冊

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
家庭菜園は、 「ちゃんとやっているつもりなのに、うまくいかない」
そんな場面が意外と多いものです。

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ポコずチャンネル(このサイトの運営者)が、実体験の失敗と成功をもとにまとめた家庭菜園の教科書です。初心者の方や狭い場所でも、安心して育てられるようトマト・ナス・ピーマン・ブロッコリーなど定番野菜・38種類を紹介しています。

写真とイラストで分かりやすく、植え付けカレンダー付き。迷った時に「答えが見つかるように」と思いを込めて作った1冊です。

読んでくださったみなさん、応援してくださったみなさん、本当にありがとうございます。