冬を越えたニンニクは、春の訪れとともに一気に成長を始めます。
この時期に適切な管理をすることで、初夏には立派なニンニクを収穫することができるのです。
逆に管理を怠ると、小さなニンニクしかできなかったり、病気になってしまったり…なんてことも。
この違いが、収穫時に大きく影響してきますので、ニンニクにとって春シーズンの管理はとても重要なんです!
そこで今回は、暖かくなってきた春の時期に行うべき作業や栽培のポイントを、初心者さんがやりがちな失敗例もふくめてしっかりお伝えしていきます。
動画で見たい方はこちら!
豆知識
『去年のニンニクは、思ったより小さな物しか収穫できなかった…』
『途中で、葉っぱが黄色くなっってきて大きく育たなかった…』
『収穫をしたら、なんだかスカスカあまり美味しくなかった』
こんな経験をした事はありませんか?
実はそれ、暖かくなってきてこの時期の管理が原因かもしれません!
ニンニクは秋に植えたあと、冬の間はゆっくりと成長します。そして、春に入ると気温の上昇とともに、一気に成長モードに突入します。
この時期に適切な管理をしてあげないと、葉っぱが黄色くなったり、球が小さいままだったり、最悪の場合、病気にかかってしまい枯れてしまう事もあります。
『春の管理が、収穫時のニンニクのサイズや品質を決める!』と言っても過言ではありません。
『今年こそ、大きくて立派なニンニクを育てたい!』と言う方は、ぜひ最後までチェックしてくださいね!
今回は中間地を基準にお話させていただきますので、暖かい地域にお住いの方は2週間ほど早く、寒い地域にお住いの方は2週間ほど遅く考えてもらえると嬉しいです。
目指せ!大きなニンニク大収穫!!
◆ 春に行う作業 ① 追肥(ついひ)
この時期に行う作業の中で、1番大事だと言って物過言ではないのがこの追肥です。
追肥のタイミングを逃してしまうと
『玉が育たずに小さいニンニクしか収穫できなかった…』
ということになってしまいます。
ニンニクは成長のスピードが加速する3月以降の暖かくなるタイミングでしっかりと養分を補ってあげないと、せっかく収穫に向けて大きく成長しようとしても、栄養不足で大きく成長できません。
秋に植え付けたニンニクは、冬の間に蓄えた養分を使いながら成長しているよ!
だから、3月以降の暖かくなってくる時期は、玉(球根)を大きくするための準備をする時期ってことなのね。
春におすすめの肥料
この時期に使うおすすめの肥料は化成肥料です。
1㎡あたり50g、ひと握り程度を目安に、株元に施していきます。その後に、土が乾いているようでしたら水やりをしてあげる事で、養分が水に溶けだしてしっかり吸収できるようになります。
3月下旬以降に追肥をしてしまうと、かえって病気や、収穫後のニンニクが腐りやすくなる原因になってしまいます。
ニンニクの追肥は3月の中旬までに済ませておきましょう。
また、この時期の追肥はニンニクにとって最後の追肥となります。
▼追肥に適したタイミングや注意点についてこちらもチェック
② 水やり
水やりを間違えてしまうと、根腐れや乾燥で生育がストップしてしまう事があります。
「冬は水やりは控えめでOK」でしたが、春になると水の管理も重要です。乾燥しすぎてしまうと葉先が枯れてしまい、逆に過湿になってしまうと、ニンニクは根が傷んで根腐れを起こしやすくなるのです。
春のニンニクは水を欲しがる時期。でも、水のあげすぎもNGです!
ポイントは、やや乾かし気味に育てることです。
土の表面が乾いて白っぽくなっているのが水やりの目安だよ!
土の表面が乾いて白っぽくなったら、たっぷりと与えましょう。特に、暖かい日が続きますと土の乾燥が早くなってきますので注意してください。プランターの場合は特に乾きやすくなるので、小まめにチェックするのも忘れないでください。
朝のうちに水を与えることで、日中の蒸発を防ぎ、夜間の過湿を避けることができます。
夜に水をやると、湿った土が冷え込み、根にストレスを与える可能性がありますので注意しましょう。
③ 害虫対策
害虫や病気を放置してしまうと、葉っぱが傷んで収穫量が激減…なんてことも起こります。
「ニンニクは病害虫に強い」と言われていますが、油断をしていると、春先のアブラムシやさび病にやられてしまうことも良くあります。当然、葉っぱにダメージを受けてしまうと、光合成ができず、結果的に玉が小さなニンニクしか収穫できななった。ということになってしまうのです。
まず、害虫の発生を抑えるためには、定期的に葉の裏をチェックし、見つけ次第取り除くことが大切です。
害虫の発生 | 対処法 |
---|---|
少量の場合 | ・指でつまんで除去をする ・水を吹きかけて洗い流す |
大量の場合 | ・天然由来の防虫スプレーや農薬を使って駆除 |
害虫の被害を最小限に抑えるために、こまめな観察と早期の対策がとても重要!!
栽培の注意点
ニンニクは比較的丈夫な作物ですが、春の管理を間違えると病気が発生したり、生育不良になることがあります。
特に気を付けて欲しいのが「さび病」です。
さび病は、葉っぱにオレンジ色の斑点が現れる病気で、初期の段階では小さな斑点ですが放置してしまうと、どんどん広がり葉っぱ全体が枯れてしまいます。葉っぱが枯れるてしまうと光合成ができなくなり、ニンニクの球が十分に成長できなくなり、収穫量が大きく減少してしまうのです。
さび病の原因と適切な対処法
さび病の原因は、湿度の高い環境や風通しの悪さにあります。
特に、春先は気温の上昇とともに湿度も高くなり、雨が続くと発生しやすくなります。菌は風や雨で広がるため、感染が拡大しやすいのが特徴です。
そして、感染した葉っぱを見つけた場合の対処も重要です。さび病に感染した葉っぱは、すぐに取り除き、ビニール袋に入れて処分をしましょう。
畑や庭にそのまま放置してしまうと菌が土壌に残って、翌年以降の作物にも影響を与えてしまうから、絶対に畑には捨てないようにしてくださいね。
また、事前に殺菌剤を散布することで、さび病の発生を予防する事ができます。
- ダコニール1000
- ジマンダイセン水和剤
殺菌剤は、雨が続く前に予防的に散布しておくと効果的です。
▼薬剤はあまり使いたくない方は、こちらの動画をチェック!
さび病は一度発生してしまうと、完全に治すのが難しいため、発生前の予防がとても大切です。特に3月から4月にかけては、気温が上がり菌が活発になる時期なので、早めに対策しましょう。
初心者の方がやりがちな失敗
ニンニクの栽培について、初心者の方がやりがちな失敗例を、ランキング形式で解説します。
第1位:肥料不足で球が小さい
ニンニクは見た目以上に養分を必要とする作物です。
特に3月は、成長が加速する時期ですので、適切な追肥が重要になります。追肥をしすぎてしまっても、葉っぱばかり成長してしまい、肝心の球が大きくなりません。
3月中旬頃までに化成肥料を適量施し、養分が不足しないようにしましょう。
ただし、与えすぎると病気の原因になるので注意が必要だよ!
第2位: 水の管理のミス
水やりの加減も初心者の方が陥りやすいミスのひとつです。
過湿になりすぎると根が呼吸できず、根腐れを引き起こします。
一方で、乾燥しすぎると葉っぱがしおれ、球が十分に成長する事ができません。適切なタイミングでの水やりが大切で、土の表面が乾いたらしっかり水を与えましょう。
プランター栽培の場合は特に乾燥しやすいので、こまめにチェックするのを忘れないでね。
第3位:花芽を摘み取らない
春になると、ニンニクは花芽、とうを伸ばします。これを放置すると、球に栄養が行き渡らず、小さいままになってしまいます。
4~5月に花芽が伸び始めたら、早めに摘み取ることで球の肥大を促すことができます。摘み取った花芽は食べることもできるので、ぜひ活用してみてください。
第4位: 密植しすぎる
初心者の方がやりがちなのが、「たくさん植えたほうが収穫量が増える」と思ってしまうことです。
しかし、株間が狭すぎると、風通しが悪くなり、病害虫が発生しやすくなります。
- 地植え:15~20cm
- プランター:10~15cm
それぞれの株に十分なスペースを保つことが非常に重要です。
第5位: 病害虫を放置する
「ニンニクは病害虫に強い」と油断してしまい、気がづいたときには被害が広がっていることも良くあります。
特にさび病やアブラムシの被害は、放置してしまうと葉っぱにダ大きなメージを受け、球の成長に悪影響を及ぼします。定期的に葉っぱの状態をチェックし、異変があればすぐに対処することを忘れないでください。
どれも最初はよの頃はよくある失敗ですので、このポイントを見返して皆さんの栽培に活かしてもらえたら幸いです。
まとめ
今回は、春のニンニク栽培の管理について詳しく解説してきました。3月以降の暖かくなってくる時期は、ニンニクの成長が一気に加速する大切な季節です。
このタイミングで適切な管理を行うことで、収穫時の品質が大きく変わります。
『今年こそ、最高のニンニクを育てたい!』
そんな方は、今回ご紹介した管理方法をぜひ実践してみてくださいね。 美味しくて立派なニンニクを収穫できるようにこれからも一緒に頑張っていきましょうね。
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