野菜を収穫するときや、伸びた枝を整理するとき。「家にあるはさみでいいのかな」「園芸用もいろいろあって選べない」と迷うことはありませんか?
選ぶときは、まずいちばんよく切るものを思い浮かべてみましょう。収穫が中心なのか、ひもや袋も切りたいのか、硬くなった枝を切りたいのかで、比べる道具が変わります。
この記事では、用途を3つに分け、それぞれ2商品を比べます。商品の形や良い点、合いにくい条件も見ながら、ご自分の菜園に合うものを選んでくださいね。
- 収穫に加えて、ひもや肥料袋も切るなら、対応する材料を確認する。
- 収穫が中心なら、刃先の形と、指を入れる形・ばねで開く形の違いを比べる。
- 硬くなった枝を切るなら、剪定用を候補にし、切れる枝の条件を確認する。
- いま使っている道具が作業に合い、不便がなければ、3種類すべてを買いそろえる必要はない。
まずは「何を切ることが多い?」から選ぼう
ナスの収穫にも、支柱に結ぶひもにも使いたいんだ。収穫用を買えば、両方切れるのかな?
収穫用でも、ひもや袋まで切れるとは限らないよ。よく切るものを決めて、商品の対応する用途を見てみよう。

| よくする作業 | 比べたいところ | 候補の2商品 |
|---|---|---|
| 収穫や摘心をしながら、ひも・袋なども切る | 切れる材料、刃の材質、重さ | クラフトチョキ/千吉 万能ギザ刃 |
| 実を収穫する、細かい部分を切る | 刃先の形、指の入れ方、ばねの有無 | 畑サイクル/近正 T-500S |
| 硬くなった枝を整理する | 枝への対応、重さ、加工や替刃の有無 | ミニチョキ/ウルトラロッソ7 |
摘心(てきしん)は、育ち方を調整するために茎の先端を切る作業です。同じ野菜のお世話でも、やわらかい先端を切る作業と、硬くなった枝を切る作業では、道具に求めることが違います。
用途が重なる商品もあります。「収穫なら必ず収穫専用を買う」と決めずに、今のはさみで困る場面があるかから考えてみてください。
買う前に、切るものと持ち方を確認
「何mmまで切れるか」は、対象も一緒に見る
商品説明の切断目安は、数字だけで比べないようにしましょう。「生木」「若い枝」など、どのようなものを切るときの目安かも確認します。
同じ太さでも、やわらかい茎と硬い枝は違います。切りたい枝に対応していない道具を、力任せに使うのは避けたいですね。購入先では、切る対象と、その条件に合った太さの目安を見てください。
軽さだけでなく、開いたときの持ちやすさも

指を輪に入れる形は、指を動かして開閉します。ばね付きの形は、握って切り、力を緩めると刃が開きます。
ばねがあると開く動作を助けてくれますが、握り幅や反発が手に合うかも大切です。「軽いから誰にでも楽」「ばね付きなら必ず疲れにくい」とは言い切れません。
店頭で確かめられるなら、安全に試せる状態で持ち方を確認しましょう。ネットで選ぶ場合も、重さだけで決めず、持ち手の写真や寸法を見て、今の道具と比べると想像しやすくなります。
ひもや袋も切りたい|菜園の細かい作業に使う2商品
| 比べるところ | アルス クラフトチョキ | 千吉 万能ギザ刃 |
|---|---|---|
| 今回選ぶ理由 | 収穫・摘心・ひも・肥料袋の用途をメーカーが案内 | ビニタイ・PPバンドなど、結束材にも対応 |
| 刃 | 高炭素刃物鋼 | ステンレス、ギザ刃 |
| 重さ | 50g | 72g |
| 気を付けたい点 | 使った後の汚れや水気の手入れを考える | 対応する材料を確認。重さは左の商品よりある |
収穫からひも・肥料袋まで|アルス クラフトチョキ EG-330H-W
収穫の途中に、支柱に使うひもや肥料袋も切りたい。そんな方が、まず比べやすい候補です。
メーカーは野菜の収穫・摘心に加え、麻ひもやビニールひも、肥料袋のカットを案内しています。重さは50g。今回の千吉と比べて、軽さを選ぶ理由にもできます。
一方、刃は高炭素刃物鋼です。材質の違いも見て選びたい方は、ステンレス刃の千吉と比べてみてください。資材にも使える商品ですが、針金などを含めて何でも切れるという意味ではありません。
ポコずでは、収穫や摘心に加えて、ひも・袋を切る場面が多い方の候補にします。
購入先では、EG-330H-Wであることと、送料を含む金額を確認してください。
結束材が滑るのが気になる|千吉 ガーデニング鋏 万能ギザ刃 SSP-22
ビニタイやPPバンドなど、菜園で使う結束材もよく切るなら、千吉の万能ギザ刃を比べてみましょう。ギザ刃は、切るものが滑りにくい形になっています。
メーカーの園芸カタログと現行の販売ページでは、ビニタイ・PPバンド・厚紙などへの用途を確認できます。刃はステンレス、重さは72gです。
クラフトチョキより重さがある一方、ギザ刃や材質を重視する方には選ぶ理由があります。野菜だけを繰り返し収穫したい場合は、次の収穫用2商品も見てから決めてくださいね。
ポコずでは、結束材などの資材を切る場面が多く、ギザ刃を使いたい方の候補にします。
同じ千吉にも複数のはさみがあるので、購入先ではSSP-22を確認しましょう。
収穫を中心に使いたい|持ち方で比べる2商品
収穫用で迷ったら、どちらの開閉方法が自分に合いそうかを比べてみましょう。

| 比べるところ | 畑サイクル160mm | 近正 T-500S |
|---|---|---|
| 持ち方 | 指を輪に入れる | 持ち手を握る |
| 開く動作 | 指を動かして開く | 力を緩めるとばねで開く |
| 選ぶ理由 | ショート刃で、切りたい部分を狙う | ばねで開く形を使いたい |
| 刃の材質 | ステンレス | ステンレス |
| 重さ | 約74g(販売店記載) | 100g |
短い刃で狙って切りたい|髙儀 畑サイクル ステンレス収穫用菜園鋏160mm
メーカーが作物の収穫用として案内している、ショート刃のはさみです。指を輪に入れて使う形で、持ち手にはソフトグリップを採用しています。
短い刃を見ながら、切りたい部分を狙いたい方の候補になります。刃はステンレスです。
ただし、ソフトグリップでも、指の入り方や持ちやすさは人それぞれです。手袋を着けて使う方は、そのときの持ち方も考えて選びましょう。硬い枝の剪定まで、収穫用の一本に任せる前提にはしないでください。
ポコずでは、指を入れる形で、短い刃の収穫用を探している方の候補にします。
購入先では、畑サイクルのステンレス収穫用菜園鋏160mmを確認してください。
ばねで開く形を使いたい|近正 ステンレス摘果鋏 T-500S
指を輪に入れる形とは違い、持ち手を握って切り、力を緩めるとばねで開く形です。収穫のたびに繰り返す開閉の動作を、この形に変えたい方の候補になります。
名前の「摘果」は、育てる実を残すために余分な実を取り除く作業のこと。T-500Sは収穫・摘果用として販売され、メーカーも農作業全般への用途を案内しています。全長170mm、重さ100g、刃はステンレスです。
畑サイクルより重さがあり、ばねを押す力も必要です。ばねの便利さだけで決めず、握り幅と重さが自分の手に合いそうかも確かめましょう。
ポコずでは、収穫用を探していて、ばねで開く持ち方を選びたい方の候補にします。
購入先では、型番がT-500Sであることを確認してください。
硬くなった枝を切りたい|剪定用の2商品
葉や実を切る作業より、硬くなった枝を整理したい場面が多いなら、剪定用を候補にします。まず切る枝に対応するかを確認し、そのうえで重さや手入れの考え方を比べましょう。
| 比べるところ | アルス ミニチョキ130B | 近正 ウルトラロッソ7 PS-7Y |
|---|---|---|
| 選ぶ理由 | 軽さ、購入費用を重視 | 切刃のフッ素加工、替刃方式を重視 |
| 全長 | 185mm | 185mm |
| 重さ | 135g | 170g |
| 気を付けたい点 | 「ミニ」という名前だけで手に合うと決めない | 本体の重さと、交換時の替刃代も考える |
価格の比較は2026年9月11日の調査時点です。
軽さと購入費用を重視|アルス ミニチョキ130B
今回比べる剪定用2商品では、軽さを重視する方の候補です。全長185mm、重さ135gで、PS-7Yの170gより軽くなっています。
調査時の本体価格もPS-7Yより低く、最初にかかる費用を抑えたい方が比べやすい商品でした。購入時には、送料を含めた金額をあらためて確認してください。
気を付けたいのは、「ミニ」という商品名だけで小さい手に合うと決めないこと。全長は今回のPS-7Yと同じです。持ち手の形や、開いたときの幅も見てくださいね。
ポコずでは、対応する枝を切れることを確認したうえで、軽さや購入費用を優先したい方の候補にします。
購入先では、型番130Bを確認しましょう。
加工や刃の交換を重視|近正 ウルトラロッソ7 PS-7Y
切刃にヤニが付きにくいフッ素加工があり、刃を交換して使える剪定ばさみです。道具の手入れや交換方法を重視する方が、比べたい候補になります。
全長185mm、重さ170g。ミニチョキ130Bより重さがあるため、加工だけでなく、手で持つ道具としての扱いやすさも考えましょう。
専用替刃はPS-7-Kです。対応する替刃の販売を確認していますが、交換時には部品代がかかります。「替刃式だから必ず安上がり」と決めず、使う頻度や、本体・部品の金額を合わせて考えたいですね。
ポコずでは、軽さを最優先にするより、刃の加工や交換して使う仕組みを重視する方の候補にします。
購入先では本体の型番PS-7Yを確認してください。替刃のPS-7-Kと間違えないようにしましょう。
まだ迷ったら、いちばん困っている作業に戻ろう
| いちばん優先したいこと | もう一度見たい候補 |
|---|---|
| 収穫・摘心と一緒に、ひもや肥料袋も切りたい | クラフトチョキの説明へ |
| ビニタイやPPバンドなども切り、ギザ刃を使いたい | 千吉 万能ギザ刃の説明へ |
| 指を入れる形で、短い刃の収穫用が欲しい | 畑サイクルの説明へ |
| 収穫用で、ばねが開く動作を助ける形を選びたい | T-500Sの説明へ |
| 剪定用で、軽さや購入費用を優先したい | ミニチョキの説明へ |
| 剪定用で、フッ素加工や替刃方式を重視したい | ウルトラロッソ7の説明へ |
まずは、今の道具で不便を感じる作業に合うものを選べば大丈夫です。すべての用途を一本でこなそうとして、対応しないものまで切らないようにしましょう。
道具を選んだら、切る場所も確認しよう

使った後は、製品の説明に沿って汚れや水気を取り、刃を安全にしまいます。ステンレス製や加工のある刃も、手入れを省く前提にはしないでくださいね。
はさみが選べても、「どこを切るか」は野菜や作業によって違います。これからする作業に合わせて、次の記事も参考にしてください。
- 大葉の葉かき・剪定のやり方:葉や先端を整理するときに。
- ナスの更新剪定:枝を切る位置や、その後の管理を確認したいときに。根切りも行う場合は、作業に合う道具を別に確認しましょう。
- ピーマンの9月の追肥・剪定:秋の手入れを考えるときに。
道具の名前や人気だけで決めずに、「自分は何を切ることが多いか」「どの持ち方が合いそうか」を思い浮かべて選んでみてくださいね。





























