イチゴの親株は、苗を取ったら捨てるの?
ランナーから新しい苗を取れたけれど、親株もまだ元気だよ。捨てるのはもったいないな……。
元気な親株なら、必ず捨てなくても大丈夫だよ。家庭菜園では、親株を残す方法も、新しい子株へ更新する方法も選べます。
イチゴの収穫が終わり、ランナーから子株を取った後に迷うのが、「この親株はどうすればいいの?」ということですよね。
まだ青い葉がたくさん残っていると、処分するのはもったいなく感じます。一方で、「古い株を植えっぱなしにすると実がならないのでは?」「病気を翌年へ持ち越さない?」と心配になる方もいるでしょう。
まず結論からいうと、家庭菜園では親株を必ず1年で捨てる必要はありません。株が元気で病気の兆候がなければ、翌年も育てて収穫を楽しめます。
ただし、年数がたつほど収穫量が変わったり、病害虫を持ち越したりする心配もあります。そのため、ランナーから新しい苗を確保しながら、株の状態を見て更新する方法が安心です。
この記事では、親株を残すメリット・注意点と、子株へ更新する判断の目安を、ポコずの実体験を交えてやさしく整理します。

- 元気で病気の兆候がなければ、親株を翌年まで残しても大丈夫
- 収穫量の低下や病害が心配なら、ランナーから取った若い株を優先する
- 迷ったら親株と子株を両方育て、翌年の生育と収穫を比べてもよい
- 年数だけで処分を決めず、葉・クラウン・根・収穫量を見て判断する
まず結論|親株を残す・更新する、どちらでも大丈夫
苗取り後のイチゴには、大きく分けて3つの選択肢があります。
- 親株をそのまま残し、翌年も育てる
- ランナーから取った子株を育て、親株は処分する
- 親株と子株を両方残し、育ちや収穫を比べる
どれか一つだけが正解というわけではありません。
栽培スペースがあり、親株も元気なら、両方育てるのも家庭菜園ならではの楽しみ方です。実際に比べると、「親株の方が早く花が咲いた」「若い株の方が元気に育った」など、自分の環境に合う方法が見えてきます。

迷った時は、親株をすぐ処分せず、元気な子株と一緒に育てて比べても大丈夫。家庭菜園では、自分の環境で確かめることも大切な経験になります。
親株を植えっぱなしにしても、翌年また収穫できる?
イチゴは一年で寿命を迎える野菜ではありません。夏を越し、秋から冬を迎え、翌春にもう一度花を咲かせて実をつけることができます。
そのため、元気な親株なら翌年も収穫できる可能性があります。
ポコずでも、親株を2~3年育てた経験があります。毎年必ず同じ量・同じ大きさの実が採れるわけではありませんが、「1年育てたから、もう捨てなければいけない」ということではありません。
ただし、生きていることと、翌年もたくさん収穫できることは別です。鉢の中で根が詰まっていたり、用土が古くなっていたり、病害虫の影響を受けていたりすると、生育や収穫が落ちる場合があります。

イチゴの親株を残すメリット
植え替えの手間と苗代を抑えられる
親株をそのまま育てれば、新しい苗だけにすべてを入れ替える必要がありません。
株が元気なら、秋から冬の管理を続けて翌春の収穫を目指せます。毎年苗を買い直す費用を抑えられることも、家庭菜園ではうれしい点です。
愛着のある株を引き続き育てられる
長く世話をしてきた株には愛着が湧きますよね。初めて実を収穫できた株や、よく育った株を翌年も残したいと思うのは自然なことです。
状態がよければ、無理に処分しなくても構いません。
充実した株から花や実を楽しめることがある
夏越しに成功し、秋から冬に元気を取り戻した親株は、翌春に再び花を咲かせます。栽培環境や株の状態によっては、若い苗とは違った育ち方を見せることもあります。

親株を植えっぱなしにするデメリット
年数とともに収穫量が変わることがある
親株は翌年も実をつけますが、年数がたつほど必ず大きく、たくさん採れるとは限りません。
花数が増えても一つ一つの実が小さくなったり、前年より収穫量が減ったりすることがあります。前年の実績だけで判断せず、毎年の生育を見ていきましょう。
鉢の根詰まりや古い用土の影響を受ける
同じ鉢で長く育てると、鉢の中に根が回り、水がしみ込みにくくなったり、乾きやすくなったりします。
用土の粒が崩れて水はけが悪くなることもあります。親株を残す場合も、本当に何もしない「植えっぱなし」ではなく、鉢と土の状態を確認することが大切です。
病害虫を翌年へ持ち越す心配がある
古い葉や鉢土に病害虫が残ると、翌年の生育へ影響する可能性があります。特に、葉の斑点、不自然な萎れ、クラウン部の傷みなどがある株は注意が必要です。
病気が疑われる親株から取った子株も、必ず安全とは限りません。この点は後半で詳しく説明します。
家庭菜園の基本管理や季節ごとのお世話を、手元でゆっくり見返したい方はこちらも参考にしてください。
親株を残す?子株へ更新する?判断の目安
親株を残すか迷ったら、年数だけでなく株の状態を見ます。
| 株の状態・状況 | おすすめの考え方 |
|---|---|
| 葉色がよく、クラウンもしっかりしている | 親株を残して翌年も育てる |
| 病斑や不自然な萎れが見られない | 親株と子株を両方残して比較してもよい |
| 前年より明らかに弱り、収穫も減った | 元気な若い株を優先する |
| 病気が疑われる | 親株を隔離し、その子株も慎重に判断する |
| 置き場所が限られている | 健康で元気な株を選んで数を絞る |
| まだ決められない | 秋まで両方育て、状態を見て決める |
「2年目だから捨てる」と決めるんじゃなくて、元気さや病気の有無を見るんだね!
そうだよ。年数は目安の一つ。葉だけでなく、株元のクラウンや根、前年の収穫量も一緒に見ていこう。
親株を残す場合|苗を取った後の夏から秋の管理
不要なランナーを整理する
必要な子株を確保した後もランナーを伸ばし続けると、親株の体力を使います。
苗取りが終わったら、もう使わないランナーを株元から整理しましょう。残す親株と、育てる子株を分けると管理しやすくなります。
枯れ葉・病葉を取り、風通しをよくする
黄色く枯れた葉や、病斑が見られる葉は取り除きます。ただし、元気な葉まで一度にたくさん取る必要はありません。
株元が蒸れないようにしながら、光合成に必要な健康な葉を残します。
真夏は乾燥と過湿の両方に注意する
夏の鉢植えは土が乾きやすい一方、水を与えすぎると根が傷みやすくなります。
朝に土の状態を確認し、鉢底から流れるまで水を与えます。受け皿へ水をため続けず、風通しのよい場所で管理しましょう。強い西日で株が弱る場合は、午後だけ日差しを和らげます。
鉢と土の状態を確認する
水がしみ込みにくい、鉢底から根が多く出ている、土が極端に固い場合は、根詰まりや用土の劣化が考えられます。
暑さが厳しい時期の無理な植え替えは株へ負担をかけるため、株の状態と気温を見ながら、秋の生育が始まる前後に鉢増しや用土の見直しを検討します。
おすすめの株更新サイクル
家庭菜園では、親株と子株をつないで更新していくと判断しやすくなります。
- 1年目:春に収穫し、6月ごろからランナーで子株を確保する
- 2年目:親株と若い株を育て、生育・花数・収穫を比べる
- 3年目以降:収穫量の低下や病気の有無を見て、若い株を優先する

農家では、安定した収穫と病害リスクの低減を考え、若い株へ計画的に更新する栽培が一般的です。
一方、家庭菜園では、すべての親株を毎年必ず処分しなくても構いません。置き場所と管理できる株数の範囲で、自分に合う更新サイクルを作れます。

ランナーから子株を増やす時期と育て方を詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
病気が疑われる親株は、子株も慎重に判断する
イチゴはランナーで親株と子株がつながっています。そのため、親株が病気に感染していると、病害によっては子株にも持ち越す可能性があります。
炭疽病はウイルス病ではない
ここは動画の説明から、記事では正しく直しておきたい点です。
イチゴ炭疽病はウイルス病ではなく、炭疽病菌による病害です。外見では元気に見える親株が潜在感染し、伝染源になることもあります。
また、萎黄病はランナーを通じて親株から子株へ伝わる場合があります。
葉や葉柄の病斑、株の不自然な萎れ、クラウン部の変色などが見られる場合は、健康な株と離して管理し、その親株から取った子株もよく観察しましょう。
ウイルスフリー苗は「すべての病気がゼロ」ではない
ウイルスフリー苗は、特定のウイルスを取り除いたり、感染していないことを確認したりした苗です。
ただし、炭疽病のような糸状菌による病害まで、すべてゼロになるという意味ではありません。購入時も、葉色、病斑、株元の傷みなどを確認して、元気な苗を選びましょう。

親株を処分するなら、どのタイミング?
子株がしっかり発根し、親株から切り離しても育てられる状態になれば、親株を処分する準備ができます。
ただし、苗がまだ小さいうちに親株を先に処分すると、子株がうまく育たなかった時の予備がなくなります。
次の点を確認してから決めると安心です。
- 必要な数の子株が発根している
- 子株に新しい葉が出ている
- 病気や害虫の症状がない
- 秋の植え付けまで管理できる苗数に絞れている
- 親株を残す置き場所があるか決まっている
病気が疑われる株は、地域のごみ分別ルールに従って処分します。病害を広げる心配があるため、家庭の堆肥へ混ぜるのは避けた方が安心です。
冬越しまで親株や子株を育てる方は、冬の管理も確認しておきましょう。
まとめ|元気なら残してOK。迷ったら親株と子株を比べよう
イチゴの親株は、ランナーから苗を取ったら必ず捨てなければいけないわけではありません。
- 元気で病気の兆候がなければ、翌年も親株を育てられる
- 収穫量が落ちた株や病気が疑われる株は、若い株への更新を考える
- 子株を確保した後は、不要なランナーと枯れ葉を整理する
- 親株を残す場合も、根詰まり・古い用土・夏の水管理を確認する
- 病気が疑われる親株の子株は、無条件に安全とは考えない
- 迷ったら親株と子株を両方育て、翌年の生育と収穫を比べる
家庭菜園では、農家と同じようにすべての株を毎年そろえて更新しなくても大丈夫です。
愛着のある親株を残しながら、元気な子株も育ててみる。その中から、自分の環境でよく育つ株を次の年へつないでいくのも、イチゴ栽培の楽しみ方です。
親株を残すか迷ったら、元気さ・収穫量・病気・置き場所の4つを確認しましょう。まだ決められない時は、親株と子株を両方育てて大丈夫。自分の家庭菜園に合うイチゴの更新方法を見つけてくださいね♪
























