秋になると、ホームセンターにもたくさんの種ニンニクが並び始めます。「今年初めて育ててみようかな」と考えている方も多いと思います!
ニンニクは、畑はもちろんプランターでも育てられ、秋に植えると翌年の初夏ごろに収穫を楽しめる野菜です。
ですが、「土に埋めておけば、そのうち芽が出てくるだろう」と、なんとなく植えてしまうと、なかなか芽が出なかったり、土の中で種ニンニクが腐ってしまったりすることがあります。
そこで今回は、種ニンニクの選び方から、植え付け時期・深さ・株間・水やりまで、初心者さんにも分かるように順番に解説します。
- お住まいの地域に合う品種を選び、残暑が落ち着く適期に植えます。
- 尖った方を上にして、株間は約15cm。種片の先端から約5cmの土をかぶせます。
- 薄皮は無理にむかず、底を傷つけないこと。水やりは毎日ではなく、土の状態で判断します。
地域に合った種ニンニクを選びましょう
有名なホワイト六片なら、大きなニンニクが採れるかな?
品種によって得意な気候が違うんだよ。まずは育てる地域に合うものを選ぼうね。
大きなニンニクを収穫するためには、植える前の「品種選び」がとても大切です。
ニンニクには、寒い地域で育てやすい「寒地系」と、比較的暖かい地域で育てやすい「暖地系」があります。

| 育てる地域 | 品種の例 |
|---|---|
| 寒い地域 | ホワイト六片など |
| 暖かい地域 | 平戸ニンニク・嘉定ニンニクなど |
実はお父さんも、「ホワイト六片って有名だし、これを育てれば間違いない!」と言って育てていました。
葉っぱはそれなりに育っていたのですが、収穫したニンニクは思ったほど大きくなりませんでした💦 もちろん、それだけが要因ではなかったかもしれません。
みなさんも、「有名な品種だから」ではなく、「自分の住んでいる地域に合うか」で選ぶことを忘れないでくださいね。購入する種ニンニクのラベルで、栽培に適した地域を確認しましょう。
ニンニクの植え付け時期|売っている時期とは別
植える品種が決まったら、次は植え付け時期です。
ホームセンターに種ニンニクが並ぶと、「売り切れる前に買って、ついでに植えてしまおう」と思いますよね。
ですが、ニンニクは「早く植えれば早く育つ」という野菜ではありません。売っている時期と、植えるのにちょうどいい時期は、必ずしも同じではないんです。

| 地域 | 植え付け時期の目安 |
|---|---|
| 寒い地域 | 9月中旬~10月上旬ごろ |
| 中間地 | 9月下旬~10月中旬ごろ |
| 暖かい地域 | 10月上旬~下旬ごろ |
地域や品種、その年の気候で前後します。購入した品種の適期を基本に、残暑が落ち着いてから植えましょう。
まだ暑い時期に植えると、発芽がうまく進まなかったり、種ニンニクが傷みやすくなったりします。
「それなら、寒くなるまで待てばいいんだね」と感じますが、今度は遅すぎてもよくありません。冬が来るまでに根や葉を十分に育てる時間が短くなってしまいます。
種ニンニクを買う時期と、植える時期は分けて考えましょう。
植える深さは、種ニンニクの上にかぶる土を見る
植え付け時期と並んで大切なのが、植える深さです。
いっけん「浅く植えた方が早く発芽するから、成長が早くなる」と感じてしまいますが、ニンニクは秋に植えて、寒い冬を越して育つ野菜です。浅すぎると、冬の冷たい空気や霜の影響を受けやすくなります。
だからと言って、深すぎるのもあまりよくありません。芽が出るのに時間がかかり、冬までに葉っぱや根を育てる時間が短くなってしまいます。難しいですよね💦
まずは、種ニンニクの一番上から、土の表面まで約5cmを目安にしてみてください。

尖った方を上にして置き、その上に5cm前後の土がかぶる状態です。穴の底までが5cm、という意味ではありません。
寒い地域では少し深めに植える方法もありますが、一般的な家庭菜園では、このくらいを1つの目安にすると分かりやすいと思います。
種片を選んで植え付ける手順
ここからは、実際に植える手順です。土作りは植え付け前に済ませておきましょう。
使う資材や入れる順番は、こちらの記事で紹介しています。
ニンニク栽培の土作り|大きく育てる3つの資材と使う順番【初心者・プランター】1.一玉をほぐして、大きく硬い片を選ぶ
一玉のニンニクを、一片ずつになるようにやさしくほぐします。この一片を「種片」と呼びます。

選ぶポイントは、同じ品種の中でできるだけ大きく、触ると硬く締まっているものです。
ブヨブヨと柔らかいもの、カビがあるもの、大きな傷が付いているものは避けましょう。
植えたばかりのニンニクは、この一片に蓄えられた栄養を使って、最初の根や芽を伸ばします。大きな球の収穫を目指すなら、元気な片から選んでいきましょうね。
2.約15cmの間隔をあけ、尖った方を上にする
植える場所が決まったら、隣同士を約15cmあけて植え穴を作ります。

種片には、尖った方と平らな底があります。尖った方が上、平らな底が下です。向きを確認して、植え穴へ置いてくださいね。
3.種片の上に約5cmの土をかぶせる
置いた種片の上に、土を戻します。
プランターでも基本は同じです。「株間は約15cm」「尖った方を上」「上に土を約5cm」。この3つを意識すると分かりやすいと思います。
何株も植えたくなりますが、入る本数を優先して詰め込まず、株と株の間を確保しましょう。
植え付け後の水やり|毎日ではなく土を見て
植え付け後、ニンニクが根を伸ばすには適度な水分が必要です。
植えた時に土が乾いていたら、土全体がしっかり湿るように水を与えます。 プランターなら、鉢底から水が流れるくらいまで全体に与えましょう。

ただし、雨の後などですでに十分湿っている場合は、追加で水を与える必要はありません。
芽が出るまでは、毎日水をあげた方が安心じゃないの?
ずっと湿ったままも苦手なんだよ。根には水だけでなく、土の中の空気も必要なんだ。
良かれと思って水を与えすぎると、根がうまく呼吸できず、種ニンニクが傷むことがあります。
芽が出た後も、毎日の水やりを日課にするのではなく、土の表面が乾いてきたらしっかり与えるのが基本です。畑では雨も水分になるので、プランターと同じ頻度にそろえなくて大丈夫です。
水やりの前に、土が乾いているか見てみましょう。
薄皮と石づきはどうする?傷を付けずに植える基本
最後に、植える時によく迷う2つのポイントです。
一片ずつの薄皮は、無理にむかなくて大丈夫
「つるつるにむいた方が、芽が出やすいんじゃないの?」と思う方もいらっしゃると思います。
ですが、一片の薄皮は、付いたままでも植えられます。 芽は上から、根は下の部分から伸びてくれます。
薄皮には、種ニンニクを乾燥や傷から守る役割もあります。無理にむいて傷を付けてしまうより、初めて育てる方は、そのまま植えて大丈夫ですよ。

底の硬い部分も、切ったり削ったりしない
ニンニクの下にある硬い部分は、料理をする時には切り落としますよね。
でも、今回の基本の植え方では、この「石づき」と呼ぶ底の部分を取る必要はありません。これから根が出てくる大切な場所なので、切ったり削ったりして傷を付けないようにしましょう。
「きれいにすること」よりも、「傷を付けずに植えること」を大切にしましょう。
植え付けが遅れた場合などに試す「つるつる植え」のメリットや注意点は、こちらの記事で紹介しています。
ニンニクの育て方完全ガイド|特大サイズを収穫する品種選びと植え付けの秘訣小さい片は、葉ニンニクで楽しむ方法も
ここまで読んでくださった方に、もう1つ!「大きな一片だけを植えるなら、小さいものは捨てちゃうの?」と、もったいなく感じますよね。
小さくても元気な片なら、空いたスペースに植え、若い葉を収穫する「葉ニンニク」として楽しむ方法もあります。
ニラのように若い葉を料理に使えるので、大きな球を育てる分とは分けて楽しんでみるのもいいですね。

まとめ|まずは基本の植え方から
今回は、種ニンニクの選び方から植え付け、水やりまでをご紹介しました。
- お住まいの地域に合う品種を選ぶ。
- 売り場に並ぶ時期ではなく、地域に合う適期に植える。
- 尖った方を上に、株間約15cm、種片の上に土を約5cm。
- 薄皮は無理にむかず、底も傷つけない。
- 水やりは毎日ではなく、土が乾いているかを見て判断する。
ニンニクは収穫まで少し時間がかかりますが、小さな一片が土の中で大きなニンニクになって出てきた時は、本当に嬉しいものです。
来年の収穫を楽しみに、まずは基本の植え付けから始めましょう♪
























