育ててきたキャベツを収穫したら、畑やプランターには葉と株元が残ります。「もう役目は終わったから、抜いて片付けようかな」と思いますよね。
実は、元気な株なら、残した葉の付け根から出る芽を育てて、小さなキャベツをもう一度収穫できることがあります。新しい苗を植え直さず、育てた株で次の収穫を楽しむ方法です。
大きなキャベツを採ったら終わりだと思ってた!残った株から、また食べられるキャベツが育つの?
この記事では、収穫後の株を残す場所から、脇芽のお世話、食べ頃の見分け方までを順番に紹介します。スーパーで買ったキャベツの芯を水に浸す方法ではなく、根が土に残っている株の再生栽培です。
キャベツの再生栽培では、葉の付け根から小さな玉を育てる
最初に収穫するキャベツは、株の真ん中で葉が何枚も重なって丸くなった部分です。その玉を切っても、下に残した葉と茎の付け根には、新しく伸びる芽が残っています。
この横から伸びる芽が「脇芽」です。脇芽の葉が増え、内側へ重なるように育つと、もう一つの小さなキャベツになります。切り取った玉がそのまま元に戻るのではなく、残った株で別の芽を育てると考えると分かりやすいですよ。

ただし、最初と同じ大玉が必ず採れるわけではありません。品種や季節、残った株の元気さによって、育つ速さも大きさも変わります。まずは、小さなキャベツの追加収穫を楽しむつもりで始めましょう。
まずは自分の株を確認|元気な外葉と株元が残っている?
再生栽培に使うのは、土に根が残り、葉や株元が元気な株です。外側へ広がっている大きな葉を「外葉」といいます。この葉が光を受け、新しい芽を育てる養分を作ります。

収穫後の株をよく見て、緑の葉が残っているか、茎がぐらついたり腐ったりしていないか確認してください。すでに株ごと抜いて根を乾かしたものは、今回の方法とは条件が違います。
- 根が土に残り、緑の外葉がある
- 株元がしっかりしていて、腐っていない
- 病気の疑いが強い傷みや、ひどい虫害がない
- 次の野菜を植えるまで、育て続ける場所がある
葉の変色やしおれが広がる株を、再収穫のために無理に残す必要はありません。健康な株を選ぶことが、次の収穫への第一歩です。
黄色い葉があって残してよいか迷う時は、古い葉の変化なのか、株全体の異変なのかを先に確かめましょう。
キャベツの葉が黄色い時の対処法!初心者でも原因が分かる水やり・肥料・病気の見分け方再収穫までの日数は、決めつけず芽の育ちを見る
春や初夏に収穫した株でも、その後の気温や品種によって育ち方が変わります。秋冬の株は寒さで成長がゆっくりになり、寒さに当たった後は花を咲かせる方向へ進むこともあります。
「切ってから何日で必ず採れる」とは決めず、新しい葉が増えるか、中心が丸まり始めるかを見てください。真冬や真夏に成長が止まっているからといって、すぐ肥料を増やすのは避けましょう。
最初の収穫で、外葉と株元を傷つけずに残す
まだ最初のキャベツを採っていない方は、切る場所を意識しておきましょう。玉だけを収穫し、下にある健康な外葉と、その葉が付いている茎を残します。

切る場所を見つける手順
- 玉の下をのぞき、丸まった玉と、外へ広がった葉の境目を探す
- 外葉の付け根を切らないよう、玉のすぐ下の茎へ清潔な刃物を当てる
- 手を刃の進む先から離し、玉を切り取る
- 土に残った株元と外葉が傷んでいないか確認する
株元の高さは株によって違います。「土から何cm」と測って一律に切るより、健康な外葉と葉の付け根を残せる位置を確かめることが大切です。根元から全部切ったり、株を引き抜いたりしないようにしましょう。
切り取った後に残す部分は、下のイメージで確認してください。緑の外葉と、その付け根が残るようにするのがポイントです。

最初の玉を採るか迷っている方は、再生栽培のために早採りせず、玉の締まりを見て食べ頃を判断してください。
キャベツの収穫時期はこれ!初心者でもおいしい食べ頃を逃さない収穫のコツと見極め方すでに収穫した方は、切り口を何度も切り直す必要はありません。残っている葉の付け根に小さな芽が見えるか、日々のお世話の時にそっと確認します。
脇芽が伸びてきたら、元気な芽を残して育てる
新しい芽は、初めから丸いキャベツの形をしているわけではありません。最初は小さな葉が集まって見え、少しずつ葉が増えてきます。切り口の近くに芽がないように見えても、葉の付け根まで確認してみましょう。
小さな芽を、慌てて全部取らない
脇芽をすべて摘み取ると、再収穫する部分がなくなってしまいます。まずは葉が伸び、元気な芽を見分けられるまで様子を見ます。
いくつも芽が密集してきた時は、葉色がよく、葉がしっかり広がっている芽を残すことを考えましょう。弱い芽や重なって混み合う芽を整理すると、残した芽の周りに葉が広がる場所を作れます。
少数の小玉を育てたい場合は、元気な芽を1~2個残す方法があります。ただし、芽が出た直後に数だけを合わせる必要はありません。残す芽を決めてから、不要な芽だけを小さな清潔なはさみで切り、主な茎や外葉を傷つけないようにします。
脇芽は、次に収穫するキャベツのもとだよ。残す芽を先に決めて、周りの元気な葉も大切にしよう!
家庭菜園の基本作業を、育てながら手元でも確認したい方は、ポコずの本も役立ててくださいね。
収穫後も水やり・追肥・虫の確認を続ける
株を残せば、お世話が何もいらなくなるわけではありません。次の芽が葉を広げられるよう、土の乾きや葉の状態を見ながら管理を続けます。
水やりは、土が乾いてからたっぷり
プランターでは、土の表面を見て触り、乾いていたら鉢底から流れるまで水を与えます。まだ湿っている時は、その日は待ちましょう。根がいつも水浸しになると、元気な芽を育てにくくなります。
最初の大玉を収穫すると葉の量も変わります。気温が下がる時期は土も乾きにくくなるため、収穫前と同じ回数を機械的に続けず、今の土の乾き方に合わせることが大切です。
冬の朝の水やりや、雨の当たる場所での判断に迷う時は、こちらで具体的に確認できます。
キャベツの水やりはこれ!初心者でもプランターで大きな玉を育てるコツ|頻度と冬の管理追肥は前回の施肥と、芽の成長を確認してから
長く育てている土では肥料分が少なくなることがあります。一方、収穫したという理由だけで、すぐ多量の肥料を足す必要はありません。
前回いつ、どの肥料を与えたかを確認し、使っている肥料の追肥間隔と量に従いましょう。土の乾きや傷みも確かめ、育ちが遅い原因をすべて肥料不足と決めつけないようにします。
追肥する場合は、茎や芽へ直接触れない場所に施します。プランターは土が限られるため、たくさん採りたい時ほど量を守ってください。
肥料を置く場所や、与え過ぎを避ける考え方はこちらで詳しく紹介しています。
キャベツの追肥|葉の育ちで分かる時期と肥料の与え方新しい葉と、葉の裏の虫も見る
柔らかい脇芽の葉にも虫は付きます。水やりのついでに新しい葉と葉裏を見て、小さな穴や虫がないか確かめましょう。防虫ネットを使っている場合も、中に虫が入っていないか確認します。
傷んだ葉だけを整理し、元気な外葉まで一度に取り除かないようにしてください。虫食いが進んでいる時は、被害の広がりと残っている葉を見て、対策するか片付けるかを判断します。
再生キャベツの収穫は、大きさより玉の締まりを見る
脇芽の葉が重なって丸くなってきたら、指でそっと触れ、中心までまとまっているか確認します。最初に採ったキャベツより小さくても、葉が重なり締まった玉になれば収穫を楽しめます。

小玉は直径5~10cmほどで収穫する例もありますが、この大きさを必ず待つわけではありません。大玉になるのを待ち続けず、育った小玉の締まりを見て採るのがコツです。
採る時は、小玉のすぐ下にある細い茎を切ります。ほかにも育てている芽があるなら、その芽や葉を傷つけないよう、切る場所を見てから刃物を入れましょう。
丸まらずに茎が伸び、つぼみが見えたら?
寒さに当たった後などは、玉を作るより花を咲かせる方向へ進むことがあります。中心が縦に伸び、つぼみが見える状態を「とう立ち」といいます。
この状態になった芽は、待ち続ければ丸い玉へ戻るわけではありません。小玉の収穫を目指す再生栽培はここで区切り、次の作付けを考えましょう。肥料を増やして結球させようとしないでください。
再収穫を終えたら、次の栽培へつなげよう
芽が育たず株全体が弱る、傷みが広がる、次の野菜を植える時期が来る。そんな時は、収穫回数にこだわらず片付けて大丈夫です。
再生栽培は「株をいつまでも残すこと」が目的ではなく、元気な株で追加の収穫を楽しむ方法です。病気の疑いがある葉や茎は、畑へすき込まず、地域の処分方法に従って片付けます。
次は種や苗からキャベツを育てたい方は、植え付けから収穫までの流れをこちらで見返せます。
キャベツの育て方!初心者でもプランターで大きな玉を収穫するコツ♪種まき・植え付けから収穫までまとめ|残した葉と脇芽で、もう一度収穫を楽しもう
キャベツの再生栽培は、最初の玉を採った後に残る株を生かす楽しみ方です。
- 健康な外葉と株元、根を残す
- 葉の付け根から伸びる芽を確認する
- 混み合う時は残す芽を決め、必要な芽と葉を守る
- 水やりと追肥は、今の土と生育に合わせる
- 小さくても締まった玉から収穫する
- 株の傷みやとう立ち、次の作付け時期で区切る
大きな玉を採った後も、残った株をのぞいてみてくださいね。元気な葉の付け根に新しい芽があれば、小さなキャベツを育てる次の楽しみが始まりますよ♪

























