ニンニクの育て方

ニンニク栽培の完全ガイド!大きなニンニクを育てる5つのコツ【初心者向け家庭菜園】

女性の初心者さん

家庭菜園でニンニクを育ててみたけど、小さいのしか収穫できなかったの

男性の初心者さん

せっかく植えたのに芽が出なかったんだ

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予想外のケースで失敗しちゃったんだね。そんな時に役立つ裏技を紹介するよ

実は、ニンニクは植える前の準備や植え付け方で9割が決まる野菜です。

肥料や水やりを一生懸命工夫しても、最初の準備を間違えるとどうしても大きく育ちません。

この記事では、初心者でも大玉のニンニクを収穫できるように、よくある失敗の原因とその対策を5つわかりやすく解説していきます。
最後には「ちょっとした裏技」も紹介しますので、ぜひご自宅の畑やプランターで役立ててください。


ニンニクってどんな植物?栽培の基本を知ろう

まずは、ニンニクという植物の基本をおさえておきましょう。

ニンニクは中央アジア原産で、冷涼な気候を好む作物です。

夏は40℃、冬は氷点下10℃まで下がるような厳しい気候で育ちます。つまり寒暖差が激しく乾燥した土地で育ってきた野菜というわけです。

日本では秋に植え付け、冬を越して春から一気に成長し、初夏に収穫します。

高温に弱いため栽培のポイントは、

  • 秋から冬の間に「根と葉」をしっかり育てる
  • 春になったら「球を太らせる」

という二段階のリズムです。

冬までに株を十分育てられないと、春の肥大期に間に合わず、小さなニンニクしか収穫できません。つまり、スタートダッシュを決められるかどうかが勝負なのです。

日本でニンニク生産量が一番多いのは青森県で、シェアの7割を占めています。

つまり、青森県の涼しい気候がニンニク栽培に適しているということですね。そのため暖かい地域やプランターニンニクを育てる際にはいろいろと注意が必要です。

ニンニク栽培で失敗しやすい原因と対策方法を5つご紹介します。


失敗しやすい原因①:品種選びを間違えると育たない

ニンニクには大きく分けて寒地系暖地系の2種類があります。見た目は似ていますが、育ち方や収穫の安定性に大きな違いがあります。

  • 寒地系(ホワイト六片など):寒冷地向け。大玉で味も濃いが、暑さに弱い。
  • 暖地系(嘉定種など):温暖地向け。玉はやや小ぶりだが暑さに強い。

自分の地域と合わない品種を選ぶと、病気にかかりやすくなったり、小玉のまま終わってしまいます。

品種選びのポイント

寒地系の品種を暖かい地域で育てると、低温にしっかり当たらないため肥大しません。

暖地系は低温要求が少ないため、冬の寒さが穏やかな地域やプランター栽培でも安定して育てることができます。

  • 自分の地域に合った品種を選ぶ
  • 初心者には「ホワイト六片(東北〜関東向け)」や「嘉定種(関西〜九州向け)」がおすすめ
  • 種苗店で「種ニンニク」を購入すること

また、スーパーで売っているニンニクは産地が海外のことが多く、日本の気候に合わない場合があります。さらに輸入品は病害虫の心配もあるため、必ず園芸店や種苗店で「種ニンニク」として販売されているものを購入しましょう


失敗しやすい原因②:高温期に植えてしまった

ニンニクを育てる上で失敗しがちな2つ目の原因は植え付けのタイミングです。

ホームセンターなどで種ニンニクが並び始める9月。とはいえ地域によってはまだまだ暑いことも多いですよね。

「9月だから」という理由だけで植え付けてしまうと、ニンニクが土の中で腐ってしまい芽が出ないケースが多いのです。

ニンニクは涼しい環境で根を出す作物です。水はけが悪い状態で高温が続くと、土の中は蒸し風呂のようになり、発芽しにくくなります。

失敗しないための対策

発芽を100%に近付けるため、以下のことに注意してみましょう。

  • 植え付けは温暖地で9月下旬〜10月上旬、寒冷地では9月中旬〜下旬が目安
  • 不安なときは芽出しをしてから植える
    • 方法:ニンニクを分球して、湿らせた新聞紙に包み、数日冷暗所で管理
    • 芽が少し出てきたら畑やプランターに植えると失敗が減る
  • ポットで仮植えしてから定植するのも有効
  • プランターなら温度調整しやすいため、芽出ししてから植えると失敗が減る

特に芽出しは失敗する確率を大幅に減らせるのでお勧めです。やり方も簡単なのでぜひ試してみてくださいね。

芽出しの方法

  1. 浅いトレーやバットに、鱗片の下1/3が浸かる程度に水を張ります。 
  2. ニンニクをそこに並べ、半日陰の涼しい場所に置いておきます。
  3. 数日待つと根がチョロっと顔を出します。
  4. すぐにプランターや 畑に植え替えましょう。

あらかじめ発根や発芽の準備をしてから植え付けるので、芽が出ないという失敗は格段に減ります。注意点は根が伸びすぎる前に植え付けること。根が伸び切ってしまうと、活着せずニンニクが肥大してくれません。


失敗しやすい原因③:浅植えで種ニンニクが露出してしまう

失敗しがちな原因その3が鱗片を浅く植えてしまうことです。

種ニンニクの小さな鱗片を植えるのだから、土は軽く被せるだけと思われる方もいるかもしれません。

ですが、軽く埋めただけですと、雨や風で土が流れ鱗片が地表に出てしまいます。寒冷地では霜で土が持ち上がり、さらに露出しやすくなります

球が外に出て光に当たると緑化して固くなり小玉の原因になってしまいます。

失敗しないための対策

ニンニクは根が浅めに広がる作物です。

植える深さは浅すぎず、深すぎず5cmほどがおすすめです。この深さなら、芽がはく揃い、発芽不良も防げます。

  • 基本は深さ5cm程度を目安に植える
  • 寒冷地や霜の心配がある地域では7〜10cmとやや深めに植える
  • 植え付け後に軽く土を寄せ、藁や腐葉土でマルチングすると安心

中・上級者の方でさらに大きなニンニクを収穫したい場合は、深さを7~10cmにしてみましょう。乾燥や寒風から球が守られて根がしっかりと張ります。


失敗しやすい原因④:冬越し前に苗が育っていない

ニンニクは春に球が太りますが、それまでに根と葉が十分育っていないと大玉になりません

10月下旬や11月に植えてしまうと、芽は出ても成長が不十分になってしまいます。
特に冬までに葉が3枚以下しか出ていないと、春に出遅れてしまい、収穫しても小玉になるケースが多いです。

春に苗の成長に栄養が取られないように、冬になる前にしっかりと苗を育ててあげましょう。

失敗しないための対策

では、冬を迎える前にどのくらいまで苗が育っていればいいのでしょうか。

目安は本葉が4~5枚、それ以上は寒害を受けやすく、春に分球してしまうので注意が必要です。ポイントは植え付けの時期。遅くても10月上旬までに植え付けましょう。

  • 冬前に本葉4〜5枚出ている状態を目標に育てる
  • 寒冷地は9月中旬、温暖地は9月下旬〜10月上旬に植える
  • 霜よけに不織布をかけると、苗の成長がスムーズになる

失敗しやすい原因⑤:わき芽とトウ立ちを放置する

ニンニクは、発芽をして草丈が10〜15cmほどに育つと、芽が2本以上出てくることがあります。

「芽が多いのは良いこと」と思いがちですが、これは大きな誤解。栄養が分散して球が太りにくくなります。

さらに春になると花芽(トウ)が伸びます。これを放置すると栄養が花芽に回り、球が小さくなってしまいます。

失敗しないための対策

余分な芽が出てきたら、芽かきをして余分な芽を取り除きましょう。

  • 芽は1本だけ残して他はかき取る
  • 花芽(ニンニクの芽)が出てきたら早めに刈り取る
  • 特に花芽が葉の先端より高くなったらすぐに刈り取る

花芽(トウ)は植物として当たり前の成長過程です。

ですが、ほおっておくとどんどん大きくなり、株全体の栄養を持って行ってしまいます。

花芽を摘み取って、球に養分が回るようにしてあげましょう。

摘み取った花芽は炒め物や炒飯の具材に使えて美味しくいただけますよ。


まとめ|植え付け前の工夫で大玉ニンニクができる!

ニンニク栽培は「植える前が9割」といわれるほど、準備が大切です。

✔ 品種選びを間違えない
✔ 暑いうちに植えない
✔ 浅植えせずに適切な深さで植える
✔ 冬までに苗をしっかり育てる
✔ わき芽と花芽は早めに処理する

この5つを守れば、初心者でも大玉のニンニクを収穫することができます。

家庭菜園のニンニクは、市販のものより香りが強く、料理の味をぐっと引き立ててくれます。
ぜひこの記事を参考に、あなたの畑やプランターでも大玉ニンニクを育ててみてください。

この記事を動画で見たい方はこちら!

https://youtu.be/4m1LqNcesAw

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