動画で見たい方はこちら
まず結論:35℃以上の日は株を疲れさせない
昨日まで元気だったのに、急に葉っぱがぐったり…。このまま枯れちゃうのかな?
35℃を超える日は、どんどん伸ばすより、株を疲れさせない管理に切り替えよう。

7月の中旬から下旬になってくると、いよいよ本格的な暑さがやってきます。地域によっては、毎日のように30℃を超えて、日によっては35℃以上の猛暑日になることもあります。
みなさんのキュウリも、支柱の上の方までツルが伸びて、葉っぱもかなり茂っていると思います。このままいけば「夏の間もたくさん収穫できそうだな」と期待したくなります。
ですが、ここからのキュウリは少し注意が必要で、35℃以上の猛暑日が続くと、見た目は元気そうに見えても、株の中では変化がおきています。

昨日まで元気そうに見えていたのに、急に葉っぱがぐったりしてしまったり、まだまだ収穫できるはずだったキュウリが、早くに力尽きてしまう。なんて事が起こってしまいます。
それは悲しいですよね。でも、猛暑日に合わせた作業をしておけば、株の負担を減らして、もう少し長く収穫を狙えます。
- 伸びすぎたツルを摘芯する
- 古くなった葉っぱを少しずつ葉かきする
- キュウリを少し早めに収穫する
キュウリは35℃以上で弱りやすい

ここで、まず知っておいて欲しいのが、キュウリは「夏野菜の代表格」というイメージが強いですが、実は近年の日本の厳しい猛暑はかなり苦手です。
キュウリが一番育ちやすい気温は、だいたい18〜25℃ぐらいと言われています。もちろん、「30℃を超えたからすぐにダメになる」というわけではありません。
ですが、気温が30℃を超える日が続いてくると、キュウリに少しずつ負担がかかってきます。そして、35℃以上の猛暑日になると、ツルを伸ばす力が弱くなり、根っこから水分や栄養を吸い上げる力も落ちやすくなります。
特にキュウリは、疲れがたまると一気に勢いが落ちやすい野菜です。そうなってしまうと、今ついている小さな実が、なかなか大きくならなかったり、収穫量がガクッと減ってしまうことがよくあります。
夏場のキュウリは「どんどん大きく育てる」よりも、「株を疲れさせずに長く収穫する」考え方が大切です。
作業1:伸びすぎたツルを摘芯する
ツルが伸びていると元気そうに見えるけど、切っても大丈夫なの?
猛暑日は伸ばしっぱなしが負担になることもあるよ。実に栄養を回すために、伸びすぎた先を整えよう。

真夏のキュウリ対策で、まずやって欲しいのが、伸びすぎたツルの摘芯です。摘芯というのは、ツルの先端をカットして、それ以上伸びすぎないようにする作業です。
キュウリは元気がある時ですと、親づるだけでなく子づる、孫づると、いろいろな場所からツルが伸びてきます。「このツルが伸びてくること」それ自体は悪いことではありません。
ですが、35℃以上の猛暑日が続いている時期に、ツルをどんどん伸ばしていってしまうと、キュウリにはかなりの負担になります。
新しいツルを伸ばすために栄養を使いながら、今ついている実を大きくするにも栄養を必要としています。つまり、キュウリからすると、「ツルも伸ばしたいけど、実も大きくしたい」その上で「暑さにも耐えなければいけない」という状態になっています。

そこで大事になってくるのが、伸びすぎたツルの摘芯です。これをすることで、ツルの成長から今ついている実の方へ栄養を回しやすくなります。
具体的には、子づるや孫づるにキュウリの実がついている場合、その先の葉っぱを1枚から2枚残して、その先を摘芯してあげます。

また、以前の動画でご紹介した「遊びづる」を伸ばしている方もいらっしゃると思います。ですが、35℃以上の猛暑日が続いている時は、この遊びづるも伸ばし続けるのではなく、株の状態を見て判断します。
ツルが伸びすぎていたり、実の太りが悪くなっている場合は、遊びづるの摘芯もしてあげる事で、結果的に多くの実の収穫につながります。
摘芯は「切る作業」ではなく、暑さで疲れやすい株の力を、今ついている実に戻してあげる作業です。
摘芯の詳しいやり方はこちら
作業2:古くなった葉っぱを葉かきする

次にやって欲しいのが、古くなった葉っぱを取り除く、「葉かき」と言った作業です。
35℃以上の猛暑日が続いてくると、キュウリは強い日差しに耐えるために、葉っぱから水分を蒸発させて株の温度を下げようとしたり、根っこからたくさんの水分や栄養を吸い上げようと頑張っています。
そこに、古くなった葉っぱなどの、もうあまり働いていない葉っぱが残ったままになっていると、その葉っぱを維持をするために、さらに余計な体力を使ってしまいます。
ですので、特にこの時期は、古くなった葉っぱを整理して、株の負担を軽くしてあげることが大切です。

まだ青々として元気な葉っぱまで、無理に取る必要はありません。下の方にある黄色い葉っぱや、元気がなくなってきている葉っぱを取り除いてあげる事で、キュウリにとって過ごしやすい環境を維持する事ができます。
また、この時期は、暑さに加えて湿度も高くなりやすい時期です。葉っぱが混み合ったままにしてしまうと、湿気がたまり、うどんこ病やべと病などの病気も出やすくなってしまいます。
- 黄色い葉っぱ、古くなった葉っぱを優先する
- 青々として元気な葉っぱは無理に取らない
- 1日に2〜3枚くらいまでを目安にする
- 数日に分けて少しずつ調整する
ただし、葉っぱを一気に取ってしまうと、株にとっては大きなストレスに。キュウリは、ただでさえ暑さで体力を使っています。その状態で葉っぱを一気に取ってしまうと、逆にキュウリにとってストレスになる事があります。
葉かきは、たくさん取ればいい作業ではありません。キュウリが暑さを乗り切れるように、少しずつ軽くしてあげましょう。
葉かきの詳しいやり方はこちら
作業3:キュウリは少し早めに収穫する
せっかくなら大きくしてから収穫したいなあ。
真夏は少し小さめでも早めが安心。大きい実を残すと、株が一気に疲れることがあるよ。

3つ目に覚えておいて欲しいのが、少し早めの収穫を心がけることです。
キュウリは、「先に大きくなった実へ優先的に養分を送る性質」というものがあります。「ある一定の大きさを超えると一気に大きくなる」と感じるのは、決して個人の感想ではなく、キュウリは、この性質が特に強い野菜と言われています。
そのため、大きくなったキュウリをそのままにしてしまうと、小さな実に栄養が回りにくくなり、その結果、小さな実が黄色くなって落ちてしまったり、曲がったキュウリも増えやすくなります。
特に、夏バテ気味で株が弱っているときに、実を大きくしすぎてしまうと、株の勢いが一気に衰えてしまい、その後の収穫が終わってしまう。なんてことも起こります。

ちなみに、キュウリの実は、昼よりも夜に大きく生長します。そのため、仕事帰りに見た時は「まだ小さいかな」と思っていても、次の日の朝には、一気に大きくなっていた。なんてこともあります。
特に、葉っぱの裏に隠れているキュウリは見落としやすく、「気が付いた時にはヘチマのようになっていた」と言うのは、家庭菜園ではあるあるの話です。

農業指導の現場でも、キュウリは「早めの若穫りが鉄則」と言われているそうですが、こういった「先に大きくなった実へ優先的に養分を送る性質」が、関係しているんですね。
特に、すでに実がたくさんついている株は、早め早めに収穫をしてあげることで、次に育ってくる小さなキュウリにも栄養が回りやすくなります。
夏場は「市販サイズまで育てたい」という気持ちをぐっと抑えて、少し小さめで収穫。これが長く収穫を続ける大事なポイントです。
すでに弱っている株は無理をしない

キュウリは、暑さが増してくるこれからの時期は、「大きく育てる」というよりも、株を疲れさせない管理が非常に重要です。
また、今回ご紹介した作業は、ある程度、株がしっかり育っている状態のキュウリに向けた作業です。
ですので、すでに「葉っぱ全体が黄色くなっている」や「ツルの勢いが弱くなってきている」という場合は、思うようにいかないこともあります。
そう言った場合は、無理に今の株で頑張るよりも、早めに秋冬野菜の準備をするのも一つの方法だと思います。

また、この時期でしたら、「秋キュウリを育てる」と言うのも1つの選択肢です。「キュウリ栽培をもう一度リベンジしたい」と言う方にもおすすめです。
まとめ

35℃以上の猛暑は、キュウリだけでなく、僕たち人間にとっても危険な暑さです。日中の暑い時間帯は決して無理はせず、朝や夕方の涼しい時間に、できる作業を少しずつ進めていってください。
- 35℃以上の日は、株を大きくするより疲れさせない管理に切り替える
- 伸びすぎたツルは、実に栄養を回すために摘芯する
- 古い葉っぱは、1日2〜3枚を目安に少しずつ葉かきする
- 大きくしすぎず、少し早めの若穫りを心がける
- すでに弱っている株は無理をせず、秋キュウリも選択肢にする
暑い日は、人もキュウリも無理しすぎないことが大切です。できる作業を朝や夕方に少しずつ。家庭菜園を楽しく続けながら、今年の夏も一緒においしいキュウリを目指していきましょうね。

























