そら豆の育て方

そら豆の育て方|大粒の豆を収穫する種まき・冬越し・お世話のコツ

そら豆の育て方と大粒の収穫を紹介するアイキャッチ

ふかふかのさやを開くと、中から大きなそら豆がころん♪ 自分で育てた豆を、採れたてで味わえたらうれしいですよね。

でも、秋に種をまいてから収穫するのは翌春。「冬の寒さは大丈夫?」「枝が増えてきたら、どうすればいい?」と迷うところもあります。

大切なのは、最初から大きく育てようと急がないこと。冬は小さな苗を守り、春に伸びてきたら枝を整える。この流れを押さえると、お世話の見通しが立ちます。

この記事では、畑で育てる基本を中心に、プランターで気を付けたい点も添えて、種まきから収穫まで順番に紹介します。

さやを開くと大粒の豆が並ぶそら豆

そら豆の種まきは、秋に涼しくなってから

まず結論
  • 種まきは地域の適期に。早まきで苗を大きくしすぎない。
  • 冬は小苗を守り、春は太い枝を6〜7本残して育てる。
  • さやが十分にふくらんだら、まず1本採って豆を確認する。

一般地・暖地の秋まきでは、10月下旬〜11月中旬ごろがひとつの目安です。まだ暑い時期に急いでまくと、冬までに苗が大きくなりすぎ、寒さで傷みやすくなります。

寒さの厳しい地域では春まきにします。まずは種袋の栽培カレンダーで、自分の地域のまきどきを見てくださいね。

大粒を楽しみたいなら、種袋に「一寸そら豆」など、大粒と書かれた品種が選びやすいです。苗から始める場合は、葉色がよく、茎がひょろひょろ伸びていないものを選びましょう。

ポコ妻

早くまいた方が、大きな豆が採れそうだけどなぁ。

ポコ夫

そら豆は、冬前に大きくしすぎないのがコツなんだよ。春に伸びる力を育てていこうね。

植える場所と土を準備しよう

畑は日当たりと水はけを確認

日がよく当たり、雨の後に水がたまりにくい場所を選びます。そら豆やエンドウなどのマメ科を続けて育てた場所は避け、同じ場所でのマメ科栽培は3〜5年あけるのが目安です。

土づくりは、植え付けの2週間ほど前から始めるとゆとりがあります。畑1㎡の目安は、次のとおりです。

  • 2週間ほど前:酸性の土は苦土石灰で整えます。約150gが一例ですが、前の栽培で入れている場合は重ねて入れすぎないようにします。
  • 1週間ほど前:完熟堆肥約2kgと化成肥料(8-8-8)約50gを混ぜます。

そら豆を大きくしたいからと、最初から肥料を多く入れる必要はありません。まずは土をよくほぐし、根が広がれる場所を用意しましょう。

プランターは、深さにゆとりのあるものを

浅い花用の鉢より、野菜用の深型プランターが向いています。初めてなら、ゆとりのある容器に1株から始めると、枝が伸びた後もお世話しやすいです。

土は元肥入りの野菜用培養土を使えば、準備が手軽。元肥入りの土へ、畑の目安量をそのまま追加しないようにしましょう。鉢底の穴から水が抜けることも確認します。

種まきは、黒い部分を斜め下へ

そら豆の種には、「おはぐろ」と呼ばれる黒い線のような部分があります。まくときは、ここを斜め下へ向けます。

黒いおはぐろを斜め下に向け、種の先端を少し出してまく
  1. 直径9cmほどのポットに土を入れます。
  2. 種を1粒、黒い部分を斜め下にして差し込みます。
  3. 反対側の先端が、土から少し見える深さにします。
  4. 土が流れないよう、やさしく水を与えます。

種は水に浸さず、そのまままきます。 深く埋めすぎたり、土をずっとびしょびしょにしたりすると、種が腐りやすくなります。

種まき後は、土の表面が乾いてきたら水やり。湿っている間は足さずに待ちましょう。鳥に種を食べられないよう、ポットの上をネットなどで守ることも忘れずに。

芽が出ないからと、何度も掘って確認するのはお休み。まずは土が乾ききっていないか、反対に濡れっぱなしになっていないかを見てくださいね。

本葉2〜3枚で植え付け|畑の株間は約50cm

本葉が2〜3枚になったら、畑やプランターへ植え付けます。ポットの中で大きくしすぎず、小さいうちに植えるのがコツです。

畑では、株の中心どうしを約50cmあけます。 今は小さくても、春には枝が増えて横へ広がります。

ポットの土が入るくらいの穴を掘り、根を包む土を崩さず、そっと入れましょう。周りの土を寄せて軽く押さえ、植え付け後はたっぷり水を与えます。

畑で枝葉を広げて育つそら豆
春に枝葉が広がることを考えて、植える場所にゆとりを持たせます。
ポコずポイント

苗の今の大きさではなく、春に枝が広がる場所を残して植えましょう。

冬越しは「小さいままで大丈夫」

冬になって、そら豆の生長がゆっくりになると心配になりますよね。でも、寒い間にぐんぐん伸びないのは自然なことです。

冬のお世話は、大きくするより、寒さと乾きすぎから守ることを意識しましょう。

冬は小さな苗を不織布で守り、水は土が乾いてから与える

霜・風対策:強い霜や冷たい風が当たる場所では、不織布を低い支柱に掛けて苗を守ります。裾は土やピンで押さえ、風でめくれないようにします。

プランターの置き場:プランターなら、日当たりを確保しながら、冷たい風が直接吹き付けにくい場所へ。暖かい室内に入れて、大きく伸ばそうとしなくて大丈夫です。

水やり:水やりは毎日と決めず、土が乾いてから。不織布を掛けているときは、時々めくって土の湿り具合を見ましょう。

「どの不織布を買えば、うちの畝や鉢を覆える?」と迷ったら、掛け方とサイズの選び方をこちらで確認できます。

防寒カバー、うちに合うのは?不織布とビニールの比較家庭菜園の防寒カバー選び|不織布・ビニールの違いとサイズの決め方

春に伸びてきたら、太い枝を6〜7本残そう

暖かくなると、株元から枝が次々に伸びてきます。枝が多ければ、それだけ大粒の豆が採れるというわけではありません。

草丈が50〜60cmほどになったら、太く元気な枝を6〜7本残し、細い枝を付け根から切ります。 込み合った枝を整理すると、日が差し込み、風も通りやすくなります。

同じ株から出た太い枝を6〜7本残し、細い枝を付け根で切る

いきなり全部を切りそろえず、まずは細く弱い枝から見つけてみましょう。残す枝を引っ張らず、ハサミで1本ずつ切ると作業しやすいです。

ポコ妻

元気な枝が5本しかないときは、どうしよう?

ポコ夫

無理に6本にそろえなくて大丈夫。弱い枝を整理して、元気な枝を大切に育てようね。

枝が伸びたら、株の周りに支柱を立て、ひもで囲って支えます。ぎゅっと束ねず、枝が自然に広がる余裕を残しましょう。

花が咲いたら、追肥と水切れに気を付けよう

畑で花を咲かせたそら豆

追肥の時期と与え方

畑の追肥の目安
  • いつ:花の咲き始めと、さやがふくらみ始めたころの2回。
  • 量:化成肥料(8-8-8)なら、畑1㎡に1回約40g。
  • 場所:株から少し離れた周りへ散らし、表面の土と軽く混ぜます。

肥料は最初に量っておくと、次から量の見当が付きやすくなります。違う成分の肥料を使う場合は、袋のそら豆向けの量に合わせてくださいね。

肥料を混ぜたら、周囲の土を株元へ寄せて支えましょう。

プランターも生長の段階は同じですが、畑1㎡分の量を入れないように。容器栽培の使用量を確認し、少ない土へ肥料を集中させないことが大切です。

豆が育つ時期の水やり

豆が育つ時期は、水も必要になります。雨が少なく土が乾くときは、畑でも水やりを。プランターは鉢底から流れるくらい与え、受け皿に水をためっぱなしにしないようにしましょう。

葉の間でさやが育っているそら豆

さやが付いたら枝先を切る

さやが付き、草丈が70cmほどまで伸びたら、枝先を切る「摘芯」も行います。下の方の花やさやを残し、上へ伸び続ける先端を切って、豆の育ちを助けます。

さやが付いた株の先端を切り、下の花やさやを残す摘芯

小苗のうちから背を低く刈り込む作業ではありません。さやが付き始めたかを見て、作業を決めましょう。

アブラムシは、新芽と葉の裏を早めに確認

そら豆では、新芽や葉の裏にアブラムシが集まることがあります。水やりのついでに、枝先をのぞいてみましょう。

少ないうちなら、手袋をした指などで取り除きます。増えてしまい薬剤を使う場合は、「そらまめ」と「アブラムシ類」に使えるものを選び、収穫前に使える時期もラベルで確認します。

葉が縮れたり、まだら模様が出たりした場合は、虫を取るだけでは済まないこともあります。症状の写真を撮って園芸店やJAへ相談すると、状態を伝えやすいです。

ポコずポイント

たくさん増えてから慌てないよう、新芽と葉の裏をこまめに見ておきましょう。

収穫は、ふっくらしたさやをまず1本

秋まきの収穫は、一般地・暖地では翌年5〜6月ごろが目安です。日にちだけで決めず、さやの姿を見てみましょう。

細いさやは待ち、ふくらんで横から下向きになったさやをまず1本収穫する

最初は上を向いていたさやがふくらみ、横〜下向きになってきたら収穫が近づいています。軽く触れて、豆のふくらみが分かるか確かめます。

迷ったら、よくふくらんださやを1本採って開いてみましょう。 豆がまだ小さければ、ほかのさやはもう少し待ちます。大きく育っていたら、同じくらいのさやから順に収穫します。

さやを無理に引っ張らず、付け根をハサミで切ると株を傷めにくいです。大きくしようと待ちすぎると豆がかたくなるので、さやが黒く枯れるまで待たないようにしてくださいね。

採れたら、なるべく早く調理して楽しみましょう。採れたてを味わえるのは、家庭菜園ならではのうれしさです♪

そら豆は、育ちに合わせたお世話で大粒を目指そう

そら豆は、秋から春まで長く付き合う野菜です。でも、毎日難しい作業をするわけではありません。

  • 秋は、時期を守ってまき、植える場所を広めに取る。
  • 冬は、小さな苗を寒さと乾きすぎから守る。
  • 春は、弱い枝を整理して、花とさやの育ちを助ける。

まずは、今の株がどの段階にいるかを見て、ひとつずつお世話していきましょう。

ポコずポイント

春にさやを開く楽しみを思い浮かべながら、そら豆の育ちを見守りましょう。

秋まきの豆をもう一種類楽しみたい方には、スナップエンドウもおすすめです。まく時期と種まきのコツはこちらにまとめています。

スナップエンドウの種まきと春の収穫を紹介するアイキャッチスナップエンドウの種まき|春にたっぷり収穫するための時期とコツ

栽培の参考:タキイのソラマメ栽培マニュアルサカタのタネ・ソラマメの育て方JA西春日井・ソラマメOATアグリオ・ソラマメ

おかげさまで重版が決定しました!

家庭菜園で迷った時の1冊

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
家庭菜園は、 「ちゃんとやっているつもりなのに、うまくいかない」
そんな場面が意外と多いものです。

ポコずチャンネルの家庭菜園の本 表紙

この本は、
「上手に育てる方法」よりも、
「失敗しにくくする考え方」
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ポコずチャンネル(このサイトの運営者)が、実体験の失敗と成功をもとにまとめた家庭菜園の教科書です。初心者の方や狭い場所でも、安心して育てられるようトマト・ナス・ピーマン・ブロッコリーなど定番野菜・38種類を紹介しています。

写真とイラストで分かりやすく、植え付けカレンダー付き。迷った時に「答えが見つかるように」と思いを込めて作った1冊です。

読んでくださったみなさん、応援してくださったみなさん、本当にありがとうございます。