土づくりの説明で「土の酸度を確かめましょう」と言われても、どんな道具を使えばよいのか、迷いますよね。
売り場を見ると、数字が出るもの、針で読むもの、小さな液のボトルまであります。「私にも使えるかな?」「値段が違うけれど、何が違うの?」と感じる方もいると思います。
今回は、数字の読みやすさ・使う前の準備・費用から、家庭菜園で使う5商品を比べます。自分の土づくりに役立つかどうか、一緒に見ていきましょう。
すでに道具を持っている方は、後半の初めて測るときの確認ポイントから読めます。
土壌酸度計は、どんなときに役立つ?
たとえば、古い土をもう一度使うとき。「酸度を調整する石灰を足した方がよいのかな。でも、前にも入れた気がする……」。そんな迷いを減らす手がかりになるのが、土壌酸度計です。

土壌酸度計は、土が酸性側か、アルカリ性側かを調べる道具です。表示の「pH(ピーエイチ)」がその目安で、7が中性、7より小さいと酸性側、大きいとアルカリ性側を示します。
野菜によって育ちやすい酸度は違うため、全部の土を7に合わせればよい、というわけではありません。調べた数値と、これから育てる野菜の目安を照らし合わせて使います。
家庭菜園を始めるなら、最初から買っておいた方がいいの?
新しい野菜用培養土で始めるなら、まず袋の説明を見てみよう。酸度が調整されている土なら、最初から石灰を足す必要がない場合もあるよ。
古い土を繰り返し使う方や、畑の土づくりで石灰を入れるか迷う方には、測る道具があると判断材料を増やせます。今使っている土の説明が分かり、困っていないなら、急いで買いそろえなくても大丈夫です。
なお、酸度を測れば、肥料不足や野菜が育たない原因がすべて分かるわけではありません。土づくりの状態を確かめる、ひとつの道具として使いましょう。
大きな数字で確かめたい|シンワ デジタルA-2 大文字72730
「細かな目盛りに目を近づけるより、数字ではっきり読みたい」。そんな方に、ポコずがおすすめする候補がデジタル土壌酸度計A-2 大文字です。
写真のように液晶画面が大きく、数字を確認しやすい作りです。画面を明るくするライトもあるので、表示の見やすさを重視する方は、こちらから比べてみてくださいね。
酸度は「6.0、6.5、7.0」のように、0.5ずつ表示されます。細かな小数点の違いを追うというより、土の状態の目安を読み取りたい方に向いています。
使うときは、土に触れる金属部分を付属の紙やすりなどで軽く磨き、土の湿り具合を整えます。デジタルでも、乾いた土へ挿せば終わりではないことは、買う前に知っておきたいところです。
電源は単4アルカリ乾電池3本。電池交換をしてでも数字で読みたい方には合いますが、電池を使わずに済ませたい方は、次のメーター式も見てみましょう。
購入時は「A-2 大文字・72730」を確認してください。似た名前の旧型と区別できます。
電池交換なしで使いたい|針で読む3商品を比べよう
使いたい日に電池を探さず、土づくりの道具と一緒に取り出して使いたい。そんな方には、電池不要のメーター式が候補になります。
ここでは、シンワのB-2とA、竹村電機のDM-13を比べます。どれも針の位置で酸度の目安を読みますが、測る前の土の状態を確認できるか、どんな作りの道具を選びたいかに違いがあります。
この3商品は、測れる酸度の上限がpH7です。「石灰を入れすぎて、アルカリ性側へ傾いていないかまで調べたい」という方は、pH9.0まで表示できるA-2か、pH8.5まで調べられるアースチェック液を候補にしましょう。
測れる湿り具合かも確かめたい|シンワ B-2 72787
土を湿らせると聞いても、「これくらいで測ってよいのかな?」と迷うことがありますね。その確認を助けてくれるのが、B-2です。
酸度を測るのに適した水分状態か、メーターで確かめられます。 測る前の準備に不安がある方に、ポコずがおすすめする候補です。
土に挿したまま、上から目盛りを読みやすい位置にメーターがあります。電池は使いません。
この水分の確認は、「野菜に今日、水やりをするべきか」を教える機能とは違います。あくまで、酸度を測る前の土の準備に使うものです。
土に触れる金属部分を軽く磨く手入れも必要ですが、湿り具合を自分の感覚だけで決めずに済む点を重視するなら、B-2を比べてみてくださいね。
購入時は「B-2・72787」。測定前の水分状態を確認する機能が付いたタイプです。
基本の機能で、シンプルに使いたい|シンワ A 72724
「土の酸度が分かれば十分。電池を使わず、基本の道具として持っておきたい」。そんな方には、土壌酸度計Aも候補になります。
土に差し込み、上の目盛りを読むシンプルな形です。先ほどのB-2にある、測定前の湿り具合を確かめる機能はありません。
そのため、土へ水をなじませ、金属部分を手入れする準備は、説明書に沿って自分で行います。準備の手順が分かっていて、基本の機能でよい方に向く選択です。
B-2と迷ったら、購入時の価格差も見てみましょう。差が小さければ、湿り具合を確認できるB-2を選ぶ理由があります。基本の機能で十分なら、Aと比べて決めてくださいね。
こちらは「A・72724」です。デジタルの「A-2」とは別の商品です。
日本製の道具も候補にしたい|竹村電機 DM-13
シンワ以外のメーカーとも比べたい方には、竹村電機のDM-13があります。電池を使わず、畑や大きめのプランターの土へ挿して測るタイプです。
メーカーが国内で手作業による製造を案内しており、日本製のシンプルな道具を選びたい方の候補になります。
B-2のように湿り具合を確かめる機能はありません。製造背景よりも、測る前の確認のしやすさを重視するなら、B-2の方が希望に合うこともあります。
DM-13で先に確認したいのは、使う土です。粒の大きい用土や、腐葉土だけ、ピートモスだけを調べる用途には使えません。 ふかふかで隙間の多い培養土も測りにくいことがあるため、使いたい土の種類を確かめてから選びましょう。
水洗いはできないので、使い終わったら土を拭き取り、乾いた場所で保管します。
湿度も測るDM-15ではなく、今回は酸度を調べる「DM-13」を紹介しています。
3つのうち、自分が重視したいのは?
| 重視したいこと | ポコずなら、こちらから比べます |
|---|---|
| 酸度を測ってよい湿り具合かも確認したい | シンワ B-2 |
| 土の準備は自分で行い、基本の機能で使いたい | シンワ A |
| 日本製のシンプルな道具も候補に入れたい | 竹村電機 DM-13 |
3商品とも、土へ挿して針を読む点は共通しています。使う目的が重なるので、何本も買いそろえる必要はありません。
費用を抑えて試したい|アースチェック液5mL
「毎日は使わないし、まずは少ない費用で土の酸度を調べてみたい」。そんな方には、液の色で調べるアースチェック液もおすすめです。
土へ棒を挿す代わりに、少し土を採って水と混ぜ、澄んだ水に測定液を加えます。付属の色見本と見比べて、酸度の目安を読み取る方法です。

5mL入りで約45回分です。今回確認した商品本体の価格は数百円でしたが、送料が別にかかる購入先もあります。1本だけ買うときは、送料を含めた合計で比べてくださいね。
一方で、色の違いを見分けるのが苦手な方や、土を採って容器を洗う作業を減らしたい方には、数字や針で読む道具の方が合う場合があります。
使うときは、この4つの順番で
- 土と水道水を混ぜる。 土1に対して水2の割合です。同じ小さな容器で「土1杯・水2杯」と量ると考えると分かりやすいですね。重さではなく、かさの割合です。
- 上の澄んだ水を取る。 土やゴミがなるべく入らないよう、上の水を付属の試験管へ3mL取ります。
- 測定液を3滴加える。 試験管のふたをして、よく振ります。
- 付属の色見本と比べる。 色が近いところを見て、酸度の目安を確かめます。
測り終わったら試験管の水を捨て、すぐに水道水で洗います。測定液は目に入れたり飲んだりせず、お子さんの手が届かない場所に保管してください。
今回紹介するのは5mL・1本です。購入先に旧社名の「住友化学園芸」と書かれていることもあります。
まだ迷ったら、読み取り方と準備のしやすさで選ぼう
商品の特徴が分かってきたら、自分が使う姿をもう一度思い浮かべてみましょう。
| こんな希望なら | 候補 | 買う前に知っておきたいこと |
|---|---|---|
| 細かな針より、大きな数字で読みたい | シンワ A-2 | 単4電池3本。土の準備と金属部分の手入れは必要 |
| 測るのによい湿り具合かも確認したい | シンワ B-2 | 針を読むタイプ。電池不要 |
| 電池不要で、基本の機能があればよい | シンワ A | 湿り具合を確かめる機能はない |
| 日本製のシンプルな道具を選びたい | 竹村電機 DM-13 | 使える土の種類を確認。水洗い不可 |
| たまに使うため、費用を抑えて始めたい | アースチェック液 | 土を採り、容器で混ぜて色を比べる。液は消耗品 |
見やすさならA-2、測る前の土の状態も確かめたいならB-2、費用を抑えて試すならアースチェック液。まずは、自分が大切にしたいことから選んでみてくださいね。
「数字で出るから、ほかの商品より正確」とは限りません。表示の見やすさと、どこまで・どの細かさで測れるかを分けて考えると、選びやすくなります。
初めて測るときに、ここを確かめよう
ここからは、土へ差し込むタイプの準備です。アースチェック液を選んだ方は、先ほどの4つの手順を使ってくださいね。
乾いた土へ挿す前に、水をなじませる
土が乾いていると、針が動かなかったり、うまく測れなかったりします。まずは測る土へ水を加え、よくなじませましょう。

たとえばシンワB-2のメーカーの案内では、水を加えてよく混ぜ、15〜20分ほど置いてなじませます。その後に差し込み、測定に適した湿り具合かを確かめます。
水が多ければよいわけでもありません。DM-13の説明書では、土を手で握ると軽く固まるくらいが目安です。泥が測定部分へべっとり付くほど濡らすと、測定に影響します。
土に触れる金属部分を整え、隙間なく差し込む
測定部分が汚れていたり、土との間に隙間があったりすると、結果が安定しにくくなります。
シンワの3商品は、使う前に付属の紙やすりなどで金属の測定部分を軽く磨きます。DM-13は、説明書でナイロンたわしなどを使った手入れが案内されています。
磨くのは、土に触れる測定部分です。 商品によって範囲が違うので、説明書の図で場所を確認してから行いましょう。
土へ挿したら、測定部分へ土がしっかり触れるように周りを寄せます。硬い土へ無理に押し込まず、先に土をほぐして使ってくださいね。

DM-13では、金属の測定部分がすべて土に埋まるまで挿し、約30秒後、針が安定してから読みます。この深さや待ち時間を、ほかの酸度計へそのまま当てはめないようにしましょう。
数字や針が気になるときは、すぐ石灰を足さない
何度測っても同じ数字だったり、測るたび少し違ったりするのは、壊れているのかな?
まず、土の湿り具合と、金属部分に土がきちんと触れているかを見てみよう。数字が一定の幅で表示される道具では、土の状態が少し違っても同じ数字になることがあるよ。
測るたびに違う場合も、ひとつの値だけで判断せず、測定部分の土を拭き取り、準備をそろえて確かめ直します。DM-13の説明書では、5〜6回測って平均を見る方法が案内されています。
また、肥料をまいた直後や、石灰がまだ土になじんでいないときは、測定値に影響することがあります。DM-13では、石灰を入れた後は土をよく混ぜ、10〜20日後に測る案内です。使う道具と資材の説明に合わせ、直後の数値を見て石灰を足し続けないでくださいね。
測定が終わったら土を拭き取り、片付けます。測り終わっても土へ挿しっぱなしにせず、それぞれのお手入れ方法で保管しましょう。
測った後は、育てたい野菜の目安と比べよう
酸度が分かったら、種袋や苗の説明、栽培ガイドにある、その野菜に合う目安と比べます。
目安に合っているなら、酸度を上げるための石灰を無理に足す必要はありません。 外れている場合も、数値だけで量を決めず、土の量と使う資材の説明を確かめて調整しましょう。
土の再利用そのものや、ジャガイモを植える前の土づくりを詳しく知りたい方は、こちらも参考にしてくださいね。
プランターの古い土を再生する方法|ふるい・消毒・再生材の使い方と簡単3ステップ
ジャガイモ栽培の土作り!入れると芋が育たないNG資材3選(鶏ふん・石灰・もみ殻くん炭)とそうか病対策 道具を選ぶゴールは、細かな数字を集めることではなく、自分の土づくりで迷いを減らすこと。「私にはこの読み方と準備なら使いやすそう」と思えるものを選んでみてくださいね。
商品仕様・使い方の参考資料
商品情報は2026年9月13日に確認しました。価格・在庫・送料は、購入先の最新表示をご覧ください。紹介はメーカーの仕様と使い方に基づき、実機の比較テストによる順位付けではありません。
- シンワ公式:デジタル土壌酸度計A-2 大文字72730
- シンワ公式:土壌酸度計B-2 72787
- シンワ公式:土壌酸度計A 72724
- 竹村電機公式:DM-13
- 竹村電機公式:DM-13・DM-15取扱説明書
- KINCHO園芸公式:アースチェック液





























